6月 032022
 

上原先生を囲む、中曽根先生とまえだん面々

2022年5月28日(土)の練習に、ピアニストの上原良子先生がご来臨。2年半振りのセッションとなった。

振り返れば、ご一緒するのは2019年11月の創立30周年記念第10回演奏会以来。その後、とある大曲の伴奏をしていただくことが内定していたが、コロナ禍による団員減や活動量低下により、レパートリーが差し替わることとなりお会いできず仕舞い。その後、新レパートリーを「(仮)信長貴富セレクション」として再編成し、上原先生にあらためてご指導を仰ぐこととなったのだ。

この日は、先生到着前に念入りに急所の確認を行った。これまで軒並みア・カペラで練習を行ってきたこともあり、ピアノとの始めての合わせでは、戸惑いから歌えなくなりフリーズする場合が予想される。かつて、これまでとは様子が異なり、上原先生が加わった事による音楽の変化が波のように打ち寄せ、棒立ちになってサンドバッグ化してしまった自分を思い出す。(汗)


セッション直前に中曽根先生は、「容赦なく行くよ!」と半笑いしながら我々を煽っていたものだが、セッションが始まると、どうしてどうして、優しく寄り添ってくれる両先生。時には、強くリードして我々が歌いやすくなるよう導いてくださる。やがて、ピアノと一緒の方が数倍歌いやすいという事実に気がつく。詩のきらめきをピアノの連なりが編み上げてゆき、歌い手をインスパイアしていくような・・・、自然に脳が反応する?もしかしたら、無伴奏の時より、身体から力が抜けた状態で歌えたのではなかったか・・・そんな心地よさも感じる、あっという間の一時間半であった。



もちろん、我々は準備万端と胸を張れるほどではない。心地よいと言っても、瞬間のような短い時間が点在するような、点が線につながっていない状況だろう。しかし、そんな中でも、手応えのようなものを今回のセッションでは感じ取れたのではないだろうか。次のセッションが今から楽しみである!

さて、第11回演奏会まで半年を切った。言わずもがな、効率的な練習をどれだけ多くの団員と共有できるかが課題として立ちはだかっているのはいつものことだ。もちろん、それに加えコロナ禍という制約の重し。そこまでして追求したいもの、手に入れたいものは何なのか。懲りないこの男共の行く末にどうぞご注目ください。

そして、練習後には、またまたセカンドの樋口氏よりトマトの差し入れ。今が旬の群馬県産のトマト!「まっさか、これがうめぇんだぃなぁ!」(群馬弁)
いつもご馳走様です!

下の画像は、指揮者と樋口氏の配給に並ぶまえだん面々。
(練習終了後、指揮者も歌い疲れた我々のために、甘味のお菓子を恵んでくれるのが常なのですよ・・・)


 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 15:42
1月 152022
 

皆様、2022年もよろしくお願い致します。

年末年始で中三週間ほど空きましたが、本日15日は「初練習」となります。いわゆる第6波のウェーブが来襲中の折ということになってしまいましたが、相変わらずの感染症対策を整えた体制での練習を続けて参ります。

今年は特に、11月27日に予定される11回目の自前演奏会に向け注力してゆく所存ですが、何しろこのコロナ禍、その毒性は低下しつつあっても、肝心な世間(民意)がまだまだ落ち着きません。これでは政治や行政も、その打ち出すところの政策や施策は、どうしても安全側に振れざるを得ないでしょう。もちろん文化行政も然りで、我々の練習場確保さえ覚束ない状況は当面続くものと覚悟はしています。しかし、活動継続の危機と戦い続けることによるストレスは思ったよりも大きいものがあります。今まで合唱活動を行うために、難なく保証されていた環境が危機にさらされ続ける中、世情に対しては日頃より一層アンテナを高くしながら情報収集し、臨機に対応していかねばならないわけですから。

コロナ禍の2年で実働メンバーは漸減しています。今頑張っているメンバーもモチベーションを維持するのは並大抵ではないでしょう。練習に参加すること自体、例えば家族の同意基準も従来より厳しくなっているはずです。(聴き手であるお客様からすれば泣き言にしか聞こえないわけですが・・・)

昨年11月に開催したミニコンサートにも、人数制限下ながら多くのお客様にご来場いただきました。皆さん、私達の活動を応援して下さるお客様でした。そして、明らかに我々の奏でるつたない演奏に対して何かを期待し、何かを求めてわざわざご来場いただいていること、これが手に取るようにわかりました。一方でこうして、いろんな事情を抱えながらも、これまた何かを求めて練習に勤しむメンバー達。運営を預かる者として、どんな状況下でも合唱活動の灯を消すことはないと、強く思いを新たにしたところです。

コロナ禍のもとで展開された様々な制限や要請・・・これに伴うトレードオフの議論対象として「経済」が引き合いに出されるのが常ですが、「芸術文化」の背負う部分も少なくないと考える所以です。そして、先の大戦で得た教訓を今こそ思い起こすべきなのかも知れません。

結びに、夏目漱石の「草枕」から有名な一節を掲げておきます。これ以上、住みにくい世の中になりませんように。(以前、どこかのエントリで掲げましたね・・・)

まだまだ苦難の日々が続きそうですが、とにかく、1年間よろしくお願い致します。


山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安いところへ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画(え)ができる。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらする唯の人である。唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
越すことならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか寛容(くつろげ)て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職ができて、ここに画家という使命が降る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするがゆえに尊い。
住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いて、難有(ありがた)い世界をまのあたりに写すのが詩である、画である。あるは音楽と彫刻である。(以下略)


 

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 16:18
12月 312021
 

まもなく、2021年が暮れようとしています。前回エントリでも触れましたが、新型コロナウイルス対応に相当のリソースを投入した1年でした。

この騒動が始まった2020年初めからもうすぐ丸2年。その新型コロナウイルスの主役も武漢株からデルタ株を経てオミクロン株に至るとか。コロナウイルスの変異は次から次へとなのですね。

そんな中、合唱活動は制限された形となり、かなりの支障が出ている話は、ちょうど一年前のエントリでも致しましたとおりで、状況は今もさほど変わっていないようです。確かに感染者数や死亡者はかなり減りました。しかし、国民のマインドが安全側に行ったきりで戻ってきていないのが実情です。

一方で、小団といえば、団員が数名、コロナ禍の中の影響で活動離脱を余儀なくされました。(←感染への恐怖もありましたが、大体が会社からの多人数活動への自粛命令が出たことが大きかったです)

団自体は、緊急事態宣言等で練習場の確保が物理的に困難な時期を除いて、幸運にも練習を継続することができました。練習中の感染症対策にも万全を期し、合唱団運営にも一定の手応えも感じているところでもあります。とりわけ、今年はおかげさまで過日高崎でのミニコンサートを開催することが出来たことはまさに大トピックでありました。

この2年のコロナ禍により、合唱に対する人々の価値観が崩れてしまったように感じています。世間では、コロナ禍以前への回帰を夢見る論調も少なくないですが、例えば合唱演奏会など、従前のスタイルをあくまでも追求しようとする場合、延期をせざるを得ないでしょう。しかし、感染者が減ったからといって、一朝一夕に世間は変わりません。ですので、いかに自分達が変わっていくかが一番の鍵なのではと感じているところです。

しかし、過剰な対策は不要です。安全側での思考は重要ですが、それは単なるハザードでは無く、きちんとリスク評価したものであるべきでしょう。そこをしっかり考え抜くことが出来るか、今まさに多くの合唱団は岐路に立たされているのでしょう。

皆様、良いお年をお迎え下さい。

(今年は雪雲での曇天で、大晦日の風景を取り損ねました。悪しからず。)

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 23:58
11月 062021
 


本日開催された小団「ミニコンサート in TAKASAKI」、午後4時前に無事終演しました。ご来場いただいたお客様におかれましては、ご多忙の中たいへんありがとうございました。

感染症対策の徹底が要請される中、入館時での個人情報のご開示や検温・手指消毒へのご協力等でお手を煩わせましたこと、お詫び申し上げます。さらには、終演後にもご来場の御礼のご挨拶を個々にできる状況には無く、そのご無礼をお許し頂ければと存じます。

今後、演奏内容への当団としてのコメントや動画や音源等、今後、随時公開して参りたいと考えております。ぜひ、お楽しみにお待ち下さい。

また、今回の演奏機会におきましては、お客様からのアンケート聴取を、感染症対策の観点からも見合わせることと致しましたが、ご批評やご感想など、小団代表メールアドレス等までお寄せ頂ければ幸いです。

今後とも、前橋男声合唱団をよろしくお願い申し上げます。

 

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 22:35
8月 212021
 


皆様、ご無沙汰しております。
それにしても、コロナ禍の嵐が止む気配が見られません。

私共が公式に演奏機会を持ったのは2019年の11月。
かれこれ2年が経過しようとしています。

今年の秋に予定していた「第11回演奏会」は、ここまでの練習効率の悪化や、感染を恐れて戦列を離れるメンバーが続出するなど、落ち着いて組織的な練習に取り組むことができなかった関係上、開催を来年以降に見送らざるを得ない状況です。

しかしながら!
掲題のように、果敢にも(?)、「ミニコンサート in TAKASAKI」と題して、演奏機会を持てる見通しとなりましたことをご報告申し上げます。

今回は純合唱曲ではなく、皆様に耳馴染みのある曲を中心としたラインナップで臨みます!世知辛いコロナ禍の状況の中、一服の歌のワクチンをお届けできたらと思っております。


◆日 時 2021年11月6日(土)
     14時半開演
(13時45分開場)

◆会 場 高崎芸術劇場音楽ホール

◆入場料 無料(全席指定)

◆曲 目(指揮:中曽根敦子) 

「まえだんア・ラ・カルト」
(八木節、なつかCM、Smile、男と女 etc.)

「ザ・ヒットパレード♪」
(上を向いて歩こう、瑠璃色の地球、きよしのズンドコ節 etc.)


なお、感染症対策に万全を期すために、今回は全席指定席と致しました。
お求めは、小団サイトのフォームからお申し込みいただくか、webmaster@mae-dan.comまでメールでご連絡くださいませ。

また、入場に当たりまして、お名前やお電話番号、そして検温結果等をあらかじめ半券にご記入いただくことが必須条件となります。お手を煩わせて恐縮ですが、ご協力いただきますようお願い申し上げます。(具体的には、下のちらし裏面画像をごらん下さい)


※駐車場について(10/28追記)

今回の会場である「高崎芸術劇場」は、高崎駅至近であり、また、お客様用の専用駐車場や提携駐車場は存在しないため、あまり積極的なご案内は控えて参りましたが、周辺には多数の有料駐車場が点在してございます。(下図の“P”表示箇所)

例えば、至近では会場の南に隣接して立体駐車場がございます。もちろん有料(最大600円)ですので、ご承知の上、ご利用ください。
(高崎芸術劇場大劇場にて同日、「梅沢富美男コンサート」が開催されます。駐車場も相当混雑することが予想されます。その辺もご承知下さいますよう・・・)

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 15:20

「花と緑のぐんまづくり2021 in桐生」ふるさとキラキラフェスティバルFinalに出演します

 ニュース, 依頼演奏, 日記・コラム・つぶやき  「花と緑のぐんまづくり2021 in桐生」ふるさとキラキラフェスティバルFinalに出演します はコメントを受け付けていません
3月 202021
 

※当団演奏は中止となりました。(5/3追記)

先般予告しておりましたが、当団の次回演奏機会についてお知らせ致します。

◆日時:2021年5月16日(日)13時開演
◆場所:桐生市新川公園
    (桐生市稲荷町1番1号)

詳しくは上掲リーフレットのとおりではありますが、当団にとって一昨年11月の第10回演奏会以来の公式演奏となります。同イベントへの参加は、2018年の吉岡町開催時(下の画像)以来3年振り2回目となります。

皆様にお耳馴染みの曲を中心に歌声をお届けしたいと思います。ぜひ、ご期待下さい!
(具体的なプログラムが決まりましたら本ページに追記しますね)

掲題イベントも、群馬県内の市町を一巡り(頑として開催を引き受けなかった市もあるようですが・・・確かにあまり緑化には前向きでないようです)し、今年がファイナルとなるとのこと。市制100周年を迎える織都・桐生で千秋楽を迎えることになるとは!

花と緑でいっぱいの群馬県のまちづくりが根付きますよう祈念しております。

(参考URL)
https://www.hanatomidori.net/festival2021

(関連記事)
「花と緑のぐんまづくり2018in吉岡」ふるキラに出演

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 11:55

群馬県民会館の件(その4)【追記あり】

 文化・芸術, 日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際  群馬県民会館の件(その4)【追記あり】 はコメントを受け付けていません
2月 212021
 

【補足】

本稿(その3)で、県議会の動向について触れた。
昨年12月の定例会で、一連の決議が出されていると書いた。
これを筆者は玉虫色と若干皮肉を込めて指摘したが、その理由についてまとめておく。

県議会として意思表明されたのは次のふたつ。

①県議会本会議「慎重に検討を求める」全会一致で決議
https://www.pref.gunma.jp/gikai/s07g_00792.html

②請願「群馬県民会館の存続を求める決議」→趣旨採択

①について
全文を読んでいいただければわかるが、論旨はまさに「慎重に検討を求める」ということのみ。高まる県民世論(とりわけ在前橋文化系団体)に配慮して逡巡した形跡としての言葉を巧みにちりばめてはいるが、詰まるところ主張はそこまでで、別段存続を求めているわけではないところに留意すべきであり、廃止の検討を進める知事との真っ向からの対立を避けている形だ。

一方で、山本知事も自己のブログで、県議会側からのサインをこう受け取った旨記している。
https://ameblo.jp/ichita-y/entry-12644169597.html


(以下引用)
中間報告で見直しの対象とした各施設に関しても、「存続すべきだ」という文言は使われていない。全て「時間をかけて慎重に検討すべきだ」という表現になっている。これまで、「年度内に最終的な方向性を決める」という方針は変えないつもりだった。が、県議会の決議を軽んじるようなことはしない。この流れを受けて、「どう濃淡をつけられるか?」をよく検討したい。必ず妥協点を見つけられるはずだ。


②について
県議会への「請願」は、憲法16条に保証された国民の権利である。出された請願に対して県議会は審査を行い、一定の結論を出すことが決まりとなっている。結論を出すとは、請願に対して、県議会の総意として白黒付けるということ、即ち採択とするか不採択とするかということであるが、実は白と黒の間にグラデーションがあるのだ。つまり、「採択」「一部採択」「趣旨採択」「一部趣旨採択」「不採択」「継続審議」の5種類だったか。議会の意思表明として、それぞれの意味を確認しておく。

「採択」
願意が妥当であり、法令上、行財政上実現性があり、議会として賛同することをいう。

「一部採択」
1個の請願・採択のうち、一部の項目または部分を採択することをいう。

「趣旨採択」
願意は妥当であるが、実現性の面で確信が持てない場合に、不採択とすることもできないとして採られる決定方法のことをいう。

「一部趣旨採択」
一部の項目についての願意を妥当とし、趣旨採択とすることをいう。

「不採択」
当該地方公共団体の事務に無関係のものであったり、当該議会の権限外のものであったり、さらに願意に賛成できない、実現可能性がないといった場合の議会の意思決定のことをいう。

「継続審議」
当該会期中に審議を終了できず、特に会議で議決して付託を受けた委員会 が閉会中に引き続き審査を行うことをいう。

(他に「審議未了」を運用している自治体もあるらしい。)

・・・であるので、今回の「趣旨採択」は“採択”の2文字が入っているけれども、実現性の面で確信が持てないと議会が受け取っているということ。あくまでもグレーなのである。だから、請願側は趣旨採択されたからといって喜んでばかりはいられぬはず。決して、県議会が賛同してくれたわけではないのだから。

以上からの今後の観測
知事は県議会の意向を軽んずることはしないと断言している。おそらくは、執行部側で設定していた年度内の結論は先送りされるだろう。これによって、知事は議会の意見をいったんは聴き入れた(時間をかけて慎重に検討)ことになるし、議会側も要求を受け入れてもらった形になる。Win-Winというわけだ。(これこそ「政治」的)

並行して事務レベルでは、前橋市当局との協議が続いているはずだ。言わずもがな、市への移管のための地均しである。最終的にはW山本のトップ同士での手打ちということになるだろうけど、そこへ向けての条件の詰めや、それを明記すべき協定案の作成など、様々な下準備や環境作りが進められることだろう。

折しも、先日17日には群馬県議会の令和三年第一回定例会が開会し、24日(水)からの一般質問で論戦がスタートする。その場で、知事の最終判断への見通し等がただされ、答弁として年度内の結論先送りが表明されるのではないか。注目である。

【追記】
本日24日の群馬県議会で、前橋選出の安孫子県議(自民党)から出された県有施設のあり方見直しに関する質問をし、特に群馬県民会館について山本知事は「必ずしも年度内の最終方針の決定にこだわらない」旨答弁し、結論の先送りを表明しました。


【関連記事】
〇群馬県民会館の件(その1)
〇群馬県民会館の件(その2)
〇群馬県民会館の件(その3)

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 20:59

群馬県民会館の件(その3)

 文化・芸術, 日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際  群馬県民会館の件(その3) はコメントを受け付けていません
2月 122021
 

(その2)からの続き

3.県民会館の今後

県民会館については、まちづくりの観点から県立図書館と隣接している立地の重要性や、建築物としての文化的価値など、様々な角度から群馬県民会館の再評価もなされている。それは理解できるし共感もするが、ただ文化行政としては傍論なのではないか。いかに、県民文化の振興に資するか否かこそ本論であると心得ている。

文化振興指針記載のように、県民会館が広域的見地から設置された施設であることに思いを致せば、前橋市外の文化団体等からは、同様の声があまり上がっていないように感じている。(←筆者の調査不足もあり仮説の域を出ないが)事実であれば、皮肉なことに、これこそが県民会館が『前橋ローカル化』してしまった何よりの証左なのではないか。

もちろん、全県民の代表たる県議会が一定の決議をしており、重く受け止めるべきとは承知しているが、前述のとおり決議内容には玉虫色が滲み出し、情勢次第でどちらでも転べる穏健な性格を帯びている。また、守る会・願う会の二団体による二万人超の署名もその半数が前橋市外からのものと聞いているものの、全県の文化団体がもっと声を上げ、広域的施設存続の必要性を立論できなければ、行財政改革を前面に押し立てる県を慌てさせたり、あるいは県議会を完全に振り向かせるるような迫力に欠けると感じるのは、私だけだろうか。

なお、前述の私の仮説が正しいとすれば、広域的文化発信といった歴史的役割を終え、『前橋ローカル化』してしまった県民会館は、無論、県からの有形無形の支援が必須という条件は付くだろうが県から市に移管して存続するというのが落とし所となるのではないか………そんな風に思っている。(市が引き受けるかどうかはまだわからないが・・・)

県ホームページによれば、本年1月中には「見直し委員会」の最終会合がセットされていたようである。いずれ近いうちに、県からの最終方針が明らかにされることだろう。もしかすると、存続の場合に必要となる経費の詳細や、その場合の県民1人当たりの概算負担額等、何よりも今後の県の文化行政へのビジョン(最終的には第3次文化振興指針となるべき?)もセットで……これらが明らかにされれば、県民世論の風向きも変わるかも知れない。存続には今後××年で○○○億円かかります、よって県民1人当たり△△万円かかります、てな具合に。そうすると、考えを変える県民もいるはずで・・・いずれにせよ、年度内を限りに結論を急がずとも、必要な情報を得た中で、もう少し(3ヶ月でも半年でも)時間をかけて議論を重ねても良いのではと思う次第。

4.前橋男声合唱団・・・演奏者としての立場から

我々前橋男声合唱団は、実は群馬県民会館でのオンステ機会はさほど多くない。群馬交響楽団と「交響詩曲ぐんま」(これこそ、県民会館竣工時の記念事業で編まれた大曲!)を歌う年一回の演奏会に、1990年代に男声コーラスとして数回オンステしたことがあるほか、直近では2006年にやはり群馬交響楽団演奏会「コーラス・ファンタジア」に同様に賛助出演したことがある程度。振り返れば、数回ながら我々は県民会館での興行に確かに参画し、貴重な音楽的経験を積むことができたのもまた事実である。そのような機会に巡り会えたのは県民会館が存在したからであり、文化事業団等の主催者による導きがあったからでもあり、県民会館への感謝の思いは少なからず抱いているつもりだ。

一方で、ここでの自前演奏会の開催経験は皆無である。なぜ会場候補に上らなかったかというと、その理由は音響がいまひとつだからの一点。大合唱団なら数の力で押し切ることも可能だろうが、小団のような少人数合唱団には、音響の良し悪しは演奏の良し悪しにも直結しかねない。音響は会場選定時の最優先検討事項であったのだ。

このように、小団と県民会館はこれまで直接のお付き合いが希薄な中、時間が経過してしまっている。それ故に、ドライに客観的な見方も可能な気もしている。だから、ここまで思いを綴ることができているわけで。

確かに、群馬県民会館が廃止となれば、これまで利用していた団体が近傍の施設に転出し、本番・練習会場共に、その確保時など競争が激化することが懸念される。この点からも、移管による県民会館の当面の存続を支持したいが、存続のために加えるべき補修など、県民及び前橋市民が将来にわたり負担する内容の全貌について不明な点も多く、正直胸を張って旗幟を鮮明にすることができない。引き続き県と市には情報開示をお願いしたいところだ。

5.まとめ

 1.県の意思決定過程は適正であったと思われる。
 (今後の情報公開にも期待)
 2.県の広域文化行政に対する今後のビジョンが不明。その提示がセット。
 (もし、県の関与を薄め市町村営施設に代替を求めるのであれば、補完するソフト施策も必須)
 3.県民会館が『前橋ローカル化』してしまった現状(筆者の主観ではあるが)を鑑み、
  県から市へ移管するのが落としどころではないか

以上、客観的データに乏しい中、かなりの部分を主観で論じるのは限界があるので、この辺にしておきたい。
毎度乱文にて恐縮です。最後までお読みいただきありがとうございました。


【関連記事】
〇群馬県民会館の件(その1)
〇群馬県民会館の件(その2)

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 22:40

群馬県民会館の件(その2)

 文化・芸術, 日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際  群馬県民会館の件(その2) はコメントを受け付けていません
2月 112021
 

(その1)からの続き

1.県の2つの意思決定のうち、正当なのはどちらか

ここ数年で、県では「あり方検討部会」「見直し委員会」、相反したふたつの方針が相次いで出された形だが、その組織論的な重みから見た結論の正当性について触れてみたい。

ご存知のとおり、先に条件付き存続の結論を出していた旧政権の「あり方検討部会」の担当は文化行政部局であり、新政権の「見直し委員会」は行財政改革を所管する総務部局の担当である。建前としては、県の施策の方向性を出す際は関係部局合議の上、知事の裁可を仰ぐ形となるのが通常の意思決定過程であり、「あり方検討委員会」の出した方向性が前知事の決裁を受けて意思決定されていたはずである。

しかし、政権交替後、新知事の意向に沿って総務部局が案を練り上げているはずなので、このちゃぶ台返しは既定路線でもあったろう。また、前述のとおり、ちゃぶ台返しは、行政の継続性を云々してみたところで、むしろ通例であるし、直近の民意を得た新政権の強みもあり、その正当性は補強される方向に働くのだろう。

個人的には、前政権の「あり方検討部会」は群馬県文化基本条例をはじめとした法令に則り設置された検討機関で、メンバーや議事録も開示済みであるのに対し、「見直し委員会」は県内部における任意の検討組織にとどまり、構成員や検討プロセスも非公表であるなどブラックボックス化しており、現時点では、その重みの印象に差を感じざるを得ないのが正直なところ。

ただし、それを差し引いても、県の出した2つの結論のうち、「見直し委員会」の出した最新の廃止検討路線が最終的な正当性を保持するものとみて差し支えないだろう。

2.県の文化行政ビジョンの提示がセットであるべき

二つ目は、県としての文化行政、特に文化施設への考え方が見えてこないということ。言うまでもなく県民会館は県管理の文化施設であり、一義的には県の立案する文化施設の配置計画により設置されるべきもの。

昨秋「見直し委員会」が中間報告の中で廃止の方向性を提示したが、その必要性については、既存の市町村営施設で代替可能であるような書きぶりなのだ。「見直し委員会」委員からは、Gメッセや高崎芸術劇場が役割を担えるなどというコメントも掲載されており、まるで、県が文化行政への責務から撤退するかのような印象さえ受ける。

では、既存の文化施設配置計画ではどのように方針が示されているのか。群馬県の文化行政の方向性を示す現行の第2次文化振興指針(平成30年〜34年までの五カ年計画=「あり方検討部会」設置と同様、前政権下で立案・実施されたもの)の中から県民会館への該当部分を引用する。
https://www.pref.gunma.jp/03/c42g_00060.html


「群馬県民会館」
県域的・広域的な文化事業、伝統芸能の継承や担い手の育成などの中核的な施設で、2,000 席級の大ホール、充実した舞台設備を備えています。開館以来46 年経過していることから、耐震対策と座席の改善など、県民目線での改修を進めます。(大規模改修工事を平成 32 年度~平成 33 年度に予定。)


「見直し委員会」の打ち出す廃止の方向性とは正反対の指針であり、現時点で、県の施策として整合性がとれていない。ただ、もし県が本気で県民会館を廃止する積もりであれば、本指針も改定への手続きが着手されているであろう。(今後も注視して参りたい。)

さて、指針に記述のとおり、県民会館は県域的・広域的な文化事業を実施すべき県有施設であり、県内唯一無二の大規模多目的文化施設である。ただし、広域的見地から設置された施設である事も忘れてはなるまい。県が市町村を越える広域行政を担うのは地方自治法に定められたとおりであり、文化行政も然りだからだ。

また、県庁所在地である前橋市は、群馬県のほぼ中央に位置し、県内のあらゆる市町村から、例えば自動車利用なら最大1時間半程度(高速道路利用)で等しく到達できるロケーションだ。こういった地理的特性のもと、広域的文化施設の位置づけを得て、県都前橋に「群馬県民会館」は晴れて設置されたのだろう。

しかし、その後、市町村単位で良質の文化施設が次々と建設されるに至り、県民会館に行かなければ接することが出来なかったはずの程度の良い文化事業というものを、遠く前橋まで出掛けずとも、おらが町のホールで十二分に堪能できる時代を迎えたのである。高速交通網や主要幹線道路が整備され、市町村営の施設へマイカーを乗り付けて難なく訪れることが可能となり、県民が手にした多くの選択肢の中から、いつでも文化事業の恩恵に預かることが出来る時代となっていった。

その間、音響技術は進歩し、一方で高齢化社会が到来するなど県民の価値観も徐々に変化を遂げる。耳の肥えた客層を満足させ、弱者にも配慮することが求められる社会へと時代は大きく変化した。元々多目的性格が強いホールのため、残響効果には秀でず、段差の多い構造からバリアフリー対策は不十分とならざるを得ず、耐震的にも不安を残した県民会館は少しずつ時代から取り残され、その価値は相対的に低下していったと思われる。

ただ、高崎の群馬音楽センターと並んで県内双璧である2000人超のキャパシティは興行側からは魅力であったのだろう。有名アーティストによる大型コンサートツアーの群馬公演と言えば、前橋か高崎というのがお決まりの時代もあったように記憶している。こうして、学校のコンクール等、シンボルとしての県都開催を必要とする一部のイベントを除いて、県民会館においてこそ!といった個性は徐々に薄れていった。つまり、県民会館は50年をかけ、ゆっくりと『前橋ローカル化』していったのではなかったか。

そうした中、このたび県民会館廃止が提起され、前述したように在前橋の文化団体を中心に存続を求める声が上がっているが、気掛かりなのは県の広域文化行政に対する今後のビジョンが不明確であり、これが混乱に拍車をかけているように思えてならないことだ。早急に、県は広域文化行政に対する将来ビジョンを明らかにすべきではないか。市町村営施設に役割の代替を求め、県民会館廃止の方向性を明確にするのであれば、それを補完する政策の立案、これはセットであるべきなのだ。

例えば、仮に市町村営の文化施設に代替を求めるのであれば、そこには課題も幾つか待ち受けている。

一番なのは、市町村営であるだけにそこの市町村民の利用が優先されがちであることだ。それは、施設が市町村民税を原資として運営されていることを考えれば当然のことかも知れないが、現に我々のような「前橋」の看板を背負っている団体は、他市町村営施設への敷居の高さを常日頃から肌で感じている。

市町村外の団体であるならば厳しく団員名簿の提出を求められ、メンバーの住所が査定され、当該市町村民が過半に達していないと利用が拒否されることも実際あるのだ。中には利用料金を30%割り増す施設もあるなど、よその文化団体を排除をしても、共に育てようという広域的見地は、市町村内では今日までほとんど育っていないと言っても過言ではないだろう。

特に、我々前橋男声合唱団は、活動拠点が前橋という意味で「前橋」の冠を付けてはいるけれど、確かに設立当初は前橋市民がたまたま多数を占めていた。けれど今や県内外からメンバーが集まり、事実上広域の文化団体となっている。道路が整備され、移動に不自由を感じなくなった昨今、これは当団だけの例外ではなく、文化活動はますます広域化してきている。検証データを提示することは今できないが、合唱団にせよオケにせよ、一市町村内でメンバーが完結する団体など、ごく少数に限られるのではないか。

二番目には、本当に市町村が広域行政の一端を担うとなれば、これに対する応分の負担を、県に求めても良いのではないかという、県の財政的支援の課題も浮上するのではないか。文化振興に係る県の責務や努力義務について、県はどう考えているのだろうか。

ともかく、もし、県が広域文化行政への関与を弱め、市町村施設への代替化を進めるのであれば、これらの課題を解決するため、すき間を補完するソフト施策の提示が不可欠であると私は主張したいのだ。これが「見直し委員会」の出した方向性の論拠である豊富な市町村営施設への代替化案が、浅慮であると考える所以である。

(そもそも、県民会館イベントのGメッセへの代替が可能と思っている人間が「見直し委員会」に委員として居ること自体、適性を疑うし、その拙いコメントを中間報告書の中に出してしまう県も情けない。)

(その3)では、私見ながらも県民会館の今後の見通しや演奏者としての小団の思いを述べてみたい。

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 20:43

群馬県民会館の件(その1)

 文化・芸術, 日記・コラム・つぶやき, 経済・政治・国際  群馬県民会館の件(その1) はコメントを受け付けていません
2月 102021
 

群馬県が財産として管理する県有施設10施設の存廃問題が昨年来論議を呼んでいる。中でも、築50年を迎えた「群馬県民会館」(ベイシア文化ホール)への対応は、その焦点となっている。これについて、在前橋のアマチュア文化団体の末席を汚す当団としても、少々自説を述べてみたいと思う。

◆これまでの経緯

発端は、群馬県が昨年2020年1月に設置した「県有施設のあり方見直し委員会」(以下「見直し委員会」という。)なる組織が、10月7日に群馬県議会行財政改革特別委員会に対し、県有施設10施設の見直しの中間報告を行ったこと。
https://www.pref.gunma.jp/contents/100171405.pdf

中でも「群馬県民会館」は多大なコストを支出してまで維持する必要性は低く、県有施設としては廃止を検討すべきという方向性が示されており、内外に波紋を投げかけているというのだ。

もともと、県民会館の行く末については、一定の結論が出ていた。今から5年前の2015年(平成27年)の第7回群馬県文化審議会において、既に築46年を経過し、その存在意義を問われつつあった群馬県民会館について、「群馬県民会館のあり方検討部会」(以下「あり方検討部会」という。)の設置が決議された。そして、部会の中で足掛け二年にわたり突っ込んだ議論が繰り広げられた末、条件付きながらも、その存続を容認すべきことが報告書としてとりまとめられ、2016年(平成28年)には同審議会からの答申が知事(大澤知事=当時)になされるに至った。
https://www.pref.gunma.jp/contents/100012377.pdf

これを受け、文化行政担当課は条例の改正や、予算として県民会館の大規模な補修を盛り込むなど、着々と施策展開を図ってきたが、なぜ、一旦ケリのついた話が、ちゃぶ台返しをされようとしているのか。それはもちろん、2019年(令和元年)7月の選挙で知事が替わったからである。

新政権が前政権の施策を否定することは、古今東西ありふれた話ではある。

元々、群馬県政を日頃ウォッチしている方ならいざ知らず、今回のようにセンセーショナルに報道されると、どうしても唐突な感じを受けてしまうが、山本知事は、当選して3ヶ月足らずの2019年10月には、次年度予算の編成方針の中で行財政改革を断行するプロジェクトに言及しており、萌芽は既に見られていたのだ。続く翌2020年の群馬県議会の第一回定例会においても、県有施設の見直し方針について触れるなど、あくまで正当な手順を踏んだプロセスを、この日を想定したかのように着実に踏んでいたのだ。(行政対応としては、当然であるが)

唐突か否かはさておき、一方で、前橋市内の文化団体を中心に、「群馬県民会館を守る会」「群馬県民会館の存続を願う会」の2団体が結成され、ネット上でブログを開設したり、リアルでは2万人超の署名活動を集めるなど、県民会館の存置を主張の中心に据えながら活動を繰り広げ、県民の中にも今回の論点の存在が静かに浸透してきている。

また、どうやら群馬県議会も、このような県民世論の形勢を見て、昨年末の第三回定例会(後期)において、県民会館の存続の請願を趣旨採択し、慎重な検討を求めることを全会一致で決議するなど、県民会館の存続支持へ傾斜を強めているようだ。
(ただし、慎重な検討を求めているだけで、明確な存続決議をしていないということは、知事との真っ向対立を避けている・・・このことには注目すべきであろう。大人の対応とも言えるが、すなわち、知事への迎合も視野に入れた、玉虫色が滲んでいる点には留意すべきだ。)

前置きが長くなったが、このような経緯や背景を一旦押さえておき、次回以降、二つの論点で自説を展開してみたい。

(その2)へ続く

 


前橋男声合唱団 Facebook随時更新中!!
前橋男声合唱団 twitter随時更新中!!

 ← Click!!
br_c_1117_1 ← Click!!

 

 Posted by at 22:43
@Mae_Dan