
先回の練習より、「日本民謡集」の音取りに入っている。
既に、
”斎太郎節”
”中国地方の子守歌”
の2曲については、公式的には音取りを終えている。
この日は、先回尻切れに終わった”最上川舟歌”と
全くの新曲である”おてもやん”の2曲に取り組む。
男声合唱に親しんできて、この両曲に精通するメンバーも少なくないが、
意外に、正確な音やリズムなど、間違って覚えてしまっている場合が少なくなく、
その矯正には結構時間がかかったりするものだ。(かく言う筆者も例外ではなく)
”おてもやん”
ご存じ熊本民謡の代表格。(Wikipedia)
戦後、流行歌としても一世を風靡したので、年輩の方にはお馴染みの方も多いはずだ。
楽譜の見た目、臨時記号や16分音符が多用され、
この時点で、固まるメンバー多し。(私もだ・・・苦笑)
しかも、熊本弁。(おおー!わからない)
まずはリズム読みから入る。
歌詞(一番のみ)はこんな感じ。
おてもやん あんたこの頃嫁入りしたではないかいな 嫁入りしたこつぁしたばってん
ご亭どんが ぐじゃっぺだるけん まあだ杯はせんだった
村役 鳶役 肝煎りどん あん人たちのおらすけんで あとはどうなときゃあなろたい
川端町っつあん きゃあめぐろ 春日ぼうぶらどんたちゃ 尻ひっぴゃあて 花盛り花盛り
ピーチクパーチク雲雀の子 げんぱく茄子のいがいがどん
それでも、一時間もすると、自然に口ずさめるようになってゆくから不思議だ。
こりゃ、やっぱ日本人として共通のDNAがあるからかもねぇ。
何という陽気な曲だろう。まだ片言ながらも、徐々にテンションが上がってゆく気がする。
さて、以前記したことだが、元々我が国土着のこれらの歌は、
時代を越えて、多くの人々によって歌い継がれ、
その時々の空気や人々の生き方を織り込みながら、常に変化して現在の形に至っている。
このように、我々が合唱として楽しめるのも、
名編曲家らにより西洋的な記述法で楽譜化されたことが大きいが、
従来流転することが運命づけられている民謡の律動を止めてしまう面も否めまい。
(この点は男声合唱という特殊な世界をかんがみれば、無視できるほどであろう)
そのような中で、今後の指揮者の味付けの加え方に興味津々であることは、
先回の練習日誌に記したとおりである。
これはあくまでも私の偏見であるが、”斉太郎節”や”最上川舟歌”など、
一昔前の学生男声合唱の象徴的な存在として、
とにかく、気持ちで歌い倒すことがクローズアップされてきた感が強いと思っている。
だからこそ、その強烈な第一印象で思考停止してしまう場合もあるのだろう。
この際、音やリズムを矯正するという大切な機会を得たことを奇貨としつつ、
これらの曲達と旧交を温め、いろんな再発見をしながら、
新しい関係を築いてゆければと考えている次第である。
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