11月 072013
 

(「その1」からの続き)

したがって、団の執行部は、当日の団内環境の暖め方という観点において、その日特有のイベントを利用して、良質な空気を醸成すべく、しっかりした戦術を手の内に持っていなくてはならないと思う。

もちろん、本番演奏の時に最大限の力を発揮できるよう設計されて然るべきだが、小団のように二年おきに自前演奏会を開催している音楽集団では、構成するメンバーもその都度変わり、毎回同じ技術的レベルであるとは限らないし、テンションの誘導にはいろいろ難儀してしまう。それに、いつも同じ暖め方では、古参の団員には効かなくなってしまうだろうし。

しかし、小団の手法として毎回の演奏会で必ず繰り返しているもの、なぁんだ、そんなのウチもやってらぁ!とおっしゃるかも知れないが、それは、「タイムテーブルの遵守」である。

小団では、本番機会ではタイムテーブルを必ず作成することになっている。会場の大小、お客様の多寡、有料演奏会か否か等は一切関係ない。

これには、団員の全ての行動が分刻みで記述されている。団員はこれを参照しながら、練習をしたり、限られた時間で弁当をかきこんだり、はたまた、受付を設営したり、パンフレットにアンケートを挟み込んだりする。

直前のステージ練習の時間も、きっちりタイムキープされる。余程の事情がない限り、指揮者からの延長要請も却下されるのが常だ。

この時点で、時間厳守に固執するタイムキーパーと化したステマネは、嘲笑の対象と成り果てる事もあるかも知れない。しかし、それでいいのだと思っている。

そうやって、テキパキと集団で行動しているうちに、団員の中にリズムが作られ、それが全体のリズムとなってゆく。その果てには、ステージで合唱団として奏でるリズムへと昇華され、お客様の心の中に我々の演奏がリズムとなって刻み込まれるのだと信じているから。

そのリズムは、とうの以前から奏でられ始めているのかも知れない。団として構成する団員は集まり散ずることは常であり、毎回の演奏会にオンステするメンバーは異なりこそすれ、前橋男声合唱団の日常のリズムがこそが、本番のリズムを形作っていることだけは真実である。

長々と観念的に、合唱団全体のテンションについて話をしてきたが、実のところ、テンションが高ければ、それが果たされるのかどうかは不明な部分もある。気持ちが高ぶりすぎて、致命的なミスに変わってしまう場合だって想定される。当然、前述の「暖め方」は「鎮め方」と言い換えても当てはまる論理であろう。つまるところは、バランスコントロールなのであろう。

段取り八割とはよく言ったものだが、前日までに七割九分を終えているとすれば、最後の一分を、当日のこういった作業をもって仕上げることとしたいものである。

「朗らかな楽しい雰囲気は、行き届いた規律の中からのみ生まれる」
(「合唱事典」〜音楽之友社)

 


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 Posted by at 22:18

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@Mae_Dan