創立20周年記念・第5回演奏会を挙行!!(その2) 

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このエントリがアップされる頃には、演奏会から一週間を経過しているだろう。

本番の当日は、全くもって目まぐるしく、夢うつつの世界をさまようかのようであった。 眩しく明滅するライティング、高鳴る鼓動と聴衆のあのどよめき、水を打ったように静まりかえった漆黒の客席の中に、私の歌声が一閃となって響き渡り散じてゆく。

今頃になって、ようやく覚醒しつつある。 いや、冗談ではなく本当の話である。

週明けからは常人のように職場へ出勤し、通常業務をこなしてきて何の支障もないのだが、 ずっとドーパミンが出続けているような感覚に見舞われていたのだ。

その目映いばかりの一日は、未明から静かな戦いが始まっていた。もちろん、別記したように、それまでの内業的な仕込み作業も重要だが、現場に臨んで、時間との戦いの中で外業的な勝負事の数々をこなしてゆくこと・・・ 場合によっては演奏会の帰趨をも左右するほどの決断を迫られることもしばしばであり、 演奏会担当者としては、本番と並んで最も緊張し、昂揚する場面だ。

山台の設置位置の決定、ピアノや小道具の運用、入退場形式、出演者やお客様の動線、 そして、照明や録音などなど。 実際にやってみなければわからない事の方が遙かに多い。 加えて、現場には何のマニュアルもない。

自らの経験と感覚、そして自ら培ってきただろう判断力や洞察力が頼りである。 当然、演奏会全般を見渡す大局観、そして美的感覚をも要求されるシビアな場面が次から次へと訪れる。

もちろん、最終的には音楽監督たる常任指揮者の判断を仰ぐこととなるが、 それ以前の細事については、演奏会マネージャーが交通整理をしておかねばならぬ。

今回のステージでは、初の試みとして照明をいじることになっていた。 しかも、小曲単位で照明の種類を変えるという単純なものではなく、曲の小節単位で、しかも照度を一定の変化率で可変させるという演出を施す方針だった。

しかし、当初はホールの照明仕様の全貌が不明で、事前のホール打ち合わせでも当日の調整事項とされ、 照明を細かく操作する場合は、専属の担当者を選任することを要求されていたのだ。

ところが、そこに割ける人材を団として用意していなかった。そんな中、大きな不安を抱えて当日を迎えることとなったわけだ。

前日までに、指揮者との度重なる打合せを行い、 既に曲の進行に合わせ、小節単位での細かい照明運用が決定しており、団員にも通知済みであった。 とはいえ、その時点でホールの照明に関する情報に乏しい我々。 そんな不利な条件下で、いかにホールの照明担当者に我々の計画通りに操作してもらうか。

だが、ここで僥倖が訪れた。 以前から当日一日限りでの助っ人を打診していた休団中の武井友弘氏から前日に連絡があり、 マネージを手伝ってくれるというのだ!

当日は10時過ぎから照明の仕込みを始める。武井氏同席のもと、使用するあらゆる照明の種類をステージ上に投影し、大まかな流れを確認する。

ここで、A3大の楽譜を武井氏に手渡し、照明の変化点や可変目標点等々、 打合せ事項を自由に書き込んでもらうことにした。 曲調を想像しながら、様々な修正を加えるにつれて舞台がいろんな色に染まる作業風景は、 なかなか興味深く、我々にとって大きな経験になった。

午後のリハーサルでは、実際に演奏をしながら、武井氏と逐次協議しながら細部を詰める。その他、些細な部分は武井氏がホール担当者と折衝してくれたようだ。 初めての照明運用・・・そして、文字通り演奏会成功に関して、 功労者の一人に挙げるべき武井氏・・・。 団員一同、心より感謝申し上げる。(今度は一緒に歌えたらいいね!)

記憶に残るこのめくるめく一日・・・、 朝から突然のハイテンションで始まったが、
このマネジメント面の好条件も加わって、私という容器を徐々に満たしていったのであった。 (続くよ、多分・・・)

 

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