今月初めにサッカーワールドカップ最終予選オーストラリア戦が戦われました。その翌日、本田圭佑選手の会見での発言が巷で話題になっていました。
W杯本選出場で笑顔でやや浮かれ気味の他の選手に比べ、神妙な面持ちの本田選手がかえって目を引いたということもありますが、やはり、注目すべきは実際のその発言の中身でしょう。
日本の長所はチームワークだが、それは生まれながらに備わっている、あるいは成長していく過程で養われる土壌がある。だから、磨かなければならないのは「個」の力。どうやって自立した選手になって個を高められるか・・・。
セリフは完全一致しませんけど、本田選手は概ねこのような趣旨の発言をしています。
合唱もチームワークが肝心であることは論を待たないところですが、「個」の力については、意見が分かれるところかも知れません。
確かに、個人の技術や力量によって、秀でた人物が合唱団やパートの声の核になることは大いにあり得ますが、この場合、その人物がかなり注意深く自らをコントロールしながら、合唱団もしくはパート全体に対して自らの声を融合させるという、この一点において技術的に優れているか、もしくは大きな努力を払っている前提があるように思えます。
しかしながら、以前にも述べましたが、某コーラスユニットのように、個人的な力量に優れているだけで、声の融合ということに重きを置かないグループなどでは、今回の本田選手の発言は、合唱にも適用できるものとして共感したかも知れません。
現実はといえば、所詮は私の経験上の話にしかならないのですが、やはり、「個」の力は均質なアンサンブルを指向したときに、効果を減殺する方向にしか働かないという見解を持っています。
個人的に頑張れば頑張るほど、合唱全体の足を引っ張ってしまうという失敗例など、おそらく冷静に過去の演奏録音を聴き直せば、掃いて捨てるほど見つかるような気がします。(苦笑)
皆さんはいかがお考えですか?
ただし、もちろんこれは、本田選手の発言の真意が、サッカーの試合経過のせめぎ合いの中で、最終的に明暗を分けるのが、「個」の力の差なのだ!という意味である前提に立っておりますことを、念のため付け加えておきます。
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