2005年9月17日(土)通常練習

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平成17年9月17日(土)午後6時~午後9時30分
場   所 群馬県生涯学習センター・音楽練習室
参加人数 トップテナー セカンドテナー バリトン ベース
1 2 3 1
ウォーミングアップ

今日は山岸さんが担当、ラジオ体操第一その他 屈伸運動等により身体をほぐし、最後に腕の押し引きで締めくくった。
こ こからは、中川氏の指導
呼   吸  V字腹筋による瞬間ブレスで8 拍息を吐く。V字腹筋をしながらの瞬間ブレスは難しかった。小生はできなかった。また、V腹筋をしながらの呼吸では、お腹への負担を感じるのが目的であっ て、他の部分に余分な力が入らないように注意せよ。
 先週同様、下腹を膨らませながら息を吐く練習。これが支えの基本でありキーとなる。しかし、やはりその時、余分なところに力みが出やすいので、如何に力 まずに下腹だけに力を集中するかがポイント。

発  声  今日は出席者が少ないこともあり、先週同様ひとりずつ声を見た。各人一長一短 があり、直していくべき点は各々違っている。小生のように首から上だけで声を出してしまい迫力に欠ける者、喉で声を潰してしまい、飲み込み過ぎている者、 腹筋による支えができていなくて息漏れする者、響きが散ってしまっている者、音色が浅い者等、いろいろであるが、こういう機会に、それぞれが自分の欠点に 気付き、修正していくきっかけになればと思う。
 発声で特筆すべきこととして、合唱未経験で入団してまだ歳月の浅いバリトンU氏の成長だ。ファルセットがよくわからないということだが、ファルセットが できない男性は稀にいるのだが、U氏の場合、できないのではなくて、コツが掴めないだけだと思う。U氏がファルセットができないというのが今回の特筆すべ き点ではなくて、彼の成長の凄まじさが特筆すべきことなのである。まず、トップなみの高音域が出ている。音色・声質は完全にバリトンなのだが、「A」或い は「Ais」くらいまで実声で出ている。彼がいわゆるハイバリトンなのか、はたまた本当はテノールなのかは定かではないが、どちらに転んだにせよ、これか ら大化けするかもしれない逸材だ。潜在能力はかなりのものを持っている。残念ながら時間の関係で、今日は低音域がどのくらい出るかまでは見られなかった が、雰囲気としては、かなり下も出るのではないだろうか。しかも、声量が凄い。彼の体型くらい凄い。練習後の彼の話によると、リミッターをはずして声を出 してみたんだという。人間には限界なんてない、自分で作り上げた仮想の限界に縛られているだけだということの確かな証明であろう。
 バリトンU氏だけでなく、団員誰もが潜在能力は凄いものを持っているはずだ。それをいかに引き出すかが全員の課題であり、合唱人としての永遠の命題なの かもしれない。野球の世界ではイチローが人間の潜在能力の限界近くまで引き出している良い例だとは思う。しかし、野球をやっている方には申し訳ないが、残 念ながら野球には引退というものがある。40歳まで現役でやれればかなり長いほうであろう。しかし、合唱には年齢による引退というものがなく、そこが合唱 の魅力の一つと言えよう。合唱界には、60歳を過ぎてから声が花開いたという方がたくさんいらっしゃると聞いている。我団の団員も、これからどんどん伸び るであろうし、現実に皆、上手くなってきている。しかし、上達するもしないも、訓練次第であることを肝に銘じておかなければならない。とにかく精進あるの みだ。

曲目練習 内     容

GUIDE MY HEAD
 発声(音色)がバラバラで、ピッチが揃っていてもハモっている感じがしない。もっとお互いに聴き合ってあわせること。
 頭のユニゾンからディビジョンするところのハーモニーが決まっていない。曲の頭なので、もちろんユニゾンも大事だが、このディビジョンが決まるかどうか で曲全体が決まってくると言っても過言ではない。大切に、慎重にならなければならない。
 8ページ下の段の「race」でユニゾンになるところは、音域的にも高いので、ベース系がテナー系に合わせる感じで。テナー系に溶け込んでいくようなイ メージを持つと良いのではないか。
 「vain」についていくつか指摘があった。まず「エイン」の語尾をはっきり言うこと。母音の「エ」が狭くて浅過ぎ、これは「race」の「エ」につい ても言えることだ。そして、特に曲の一番最後の「in vain」に入る直前の「in vain」に言えることなのだが、「in vain」でひとまとま りなので、「in」と「vain」の間は切らないこと、絶対にブレスはしないこと。「in vain」で一つの単語と考えれば良いであろう。
 ソロが入る四声のハミングは、きざまないで、レガートで絶え間なく続いていく感じで。ブレスの位置は特に指示しないが、流れを断ち切らないよう瞬間ブレ スで。ただし、9ページ下の段の点線のタイで繋がっているところは絶対にノンブレで。
 ソロが終わった後の「Ah」はひっそり出すよう指示したが、音までぼやけてしまっている。特にテナー系はピッチが低い。息先行で「あくび」をするような 感じでやわらかく出すこと。「Ah」の直前のハミングが、トップ以外は4拍(ベースは8拍)あるので、充分準備ができるはずなのだから、きちんと準備する こと。(本当だよ。トップは「Ah」の前のハミングが動いているので、「Ah」に移るのが難しいんだからね。下三声さん頼みますよ。トップも頑張るからさ あ。)その「Ah」のクレッシェンドが力技で乱暴になっていて、せっかく「Ah」に上手く入れてもそれでは台無し。もっと繊細に。クレッシェンドは急にで かくするのではなくて、ぎりぎりまで我慢して、最後の最後に大きくするのがひとつのテクニック。
 「Ah」の後の「Guide」特に「ガ」が、これまた力んでしまっていて乱暴で、吐き降ろしている感じになってしまっている。そうならないためにも、 「Ah」のクレッシェンドは、より魅力的な「フォルテ」の「Guide」に続いていくためのクレッシェンドであるという意味を持っていることを理解してほ しい。このクレッシェンドひとつをとっても、音楽の流れの中には、行き当たりばったりでなく、いろいろな意味が込められているということを感じ取って、そ れを理解して歌ってほしい。
 一番最後「フォルテ」から急に「ピアノ」の記号が出てくるが、ここは「Sub.p」ではなく、自然の流れの中で曲の最後を収めていき、終息させていくよ うな感じで。ここはテナー系で一セット、ベース系で一セットなので、縦の線を合わせるとともに、なおかつレガートに歌うように。
 一番最後のピアニッシモの「vain」はお腹で支えて、息が遠くに流れていくような感じで。

Soon Ah Will Be Done  特にベース系だが、声をもっと深くしないと、この曲の悲しみというか苦しみ というかが表現されない。
 「wan’」の発音は「ア」の口の形で「オ」をいうような感じで、どちらかというと「ア」に近く。しかも浅くならないように。深く!
 ベース系が「wan’_」、「No more」で伸ばすところが、声が浅く、ただボーっと伸ばしているように聞こえる。次の「t’ meet」、 「weepin’」に繋がっている流れを理解して、考えなしに伸ばすようなことはしないこと。これも、前述の音楽の流れの中のそれぞれの意味ということに 共通することだ。
 「t’」=「to」で、「want」の「t」ではない。「トゥ」をもっとはっきりと言うこと。(有声音にしろという意味ではなく。)
 「I’m」は8分音符で短いが、「m」もしっかり発音すること。
 上三声だけの「Goin’ home t’ live wid God.」はバリトンが主旋律だが、ピッチが合っていても、下降音形なので、音色が落ち てしまい、吐き降ろしているような感じになっているので気をつけるべし。
 24ページの2括弧のところは、各パートで役割分担が違っているが、あまりにもバラバラで、音楽がひとつになっていない。例え他のパートと違う動きをす るにしても、お互いに良く聴き合ってもっと揃えること。その部分、「weepin’ an a」にアクセント記号が付いているが、ブツ切れになってリズム にブレーキが掛かってしまっているので気をつけること。
 一番最後の「God」で伸ばして「d」で切る時に、アクセントをつけてもらいたいのだが、「ガーアアドゥ」の「アア」のように音を掘り下げてアクセント をつけるのではなく、あくまでもピッチは保ったままで。

最後にもう一度「GUIDE MY HEAD」と「Soon Ah  Will Be Done」を通して歌って練習を締めくくった。喉の使い過ぎに注意せよ!腹筋で!
雑   感  今日の主役はなんと言ってもバリトンU氏だ。人間には限界などないというこ とを、U氏を通して改めて感じさせられたことが、団員にとって大きな収穫となる一日となった。練習終了後も、その話題で盛り上がり、U氏を囲んで、彼を指 導する者、彼を称える者が後を絶たず、まるで課外授業のような様子であった。小生にはそれは、U氏を通して、自分で自分に対して指導したり、上達を促す光 景に写った。皆一様に上手くなりたい気持ちを持っているのだなあと、うれしく感じる場面であった。
 そしてもう一つは、指揮者から指導のあった「音楽の流れ」、「音楽の中の一つ一つの持つ意味」ということが印象に残った。音取りがやっと終わった段階で はあるが、そのような突っ込んだ指導があったということは、更に上を目指すべきであり、我団は、もっと上を目指すことができる実力があるということを暗に 示しているということではないだろうか。そして、指揮者はそれを期待しているのではないだろうか。もう合唱祭まで残り1ヶ月程である。この1ヶ月で更に成長しようではないか!
 


更新日 05.09.18

 

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