演奏会の意図を明確にせよ

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本年秋に、群馬県で第16回国民文化祭が行われる。イマイチ、マイナーで知名度が低い本行事であるが、民謡・合唱・演劇・舞踏・文芸・美術等の文化活動 を、一堂に会して発表・競演・交流する文化の祭典で、会期中には、県内31市町村において、50を越える様々な事業が実施される予定となっている。合唱部 門では、県の合唱連盟が中心となって、高崎市で開かれる合唱の祭典において大曲を演奏するらしい。どんな新曲が披露されるのか、今から楽しみである。 

さて近頃、前橋男声に対して、音楽事業主催団体から男声での出演依頼が舞い込むようになってきた。同文化祭の主旨には大いに賛同するところであるが、半 年前の今頃になって依頼されても、こっちとしても甚だ困る。だいいち、うちにはうちのスケジュールがある。しかも、オケ付きの外国語の大曲なんて、半年そ こそこの練習で、歌えるようになるなんて、甘い考えをうちの団員は持っていません。余裕のあるスケジュールと綿密なマネジメントのもと、どういう演奏会に したいのかを高く掲げ、演奏に耐えうるだろう演奏陣を担保した上で、諸々の演奏会の企画立案を事業者に対して切に願うところである。今までにも、主催者側 から数々のオファーがあったが、我々合唱団側に演奏会の意図を明確に伝えない場合が多く、技術的にもマネージ的にも中途半端なものとなり、結果として、折 角聴こうとして訪れた聴衆に大いなる失望を与えることになるのである。 

「演奏すること自体に意味がある」とか「自分たちで創り上げること自体に意義がある」というのであればそれは思想信条の自由であり、是非もない。それな らそうと、はっきり言ってくれればいい。しかし私はこう考えるのである。千載一遇の機会に、またとない素晴らしい大曲を演奏するのであるから、やるからに は情熱的にに取り組み、練習の過程も含み、とことん楽しんでやろうと。それには、特に我々アマチュアにとっては、多くの時間が必要なのである。所謂「やっ つけ仕事」は絶対に嫌なのである。無論、プロのように技術は決して秀でてはいない。しかしながらプロを凌ごうとする情熱と歌心だけは負けてはいないのだ。 なぜなら、それが我々が演奏する際のただ2つの武器であるから。(ただ現実、まだまだその武器は錆びていて、磨いたり研いだり、念入りに手入れをすること が必要なのだが・・・) 

・・、と事業主催者側の問題ばかり際だたせてしまったが、実はもっと大きいのは、依頼を易々と引き受けてしまう合唱団側の問題だ。引き受けるか、断る か・・・、選択権は常に合唱団側にある。合唱団側は主催者側の欲する演奏会の意図を認識し、自分たちの実力の程を冷静に分析し、最終判断を下すべきであ る。その判断の先には、わざわざ会場に足を運んで下さるお客様がいることを忘れてはならない・・・。

 

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