県民会館 山本知事が廃止を正式に表明 群馬・前橋市 | 群馬テレビ存廃が議論されていた群馬県前橋市の県民会館について、山本知事は15日の定例会見で県民ニーズの減少や多...存廃が議論されていた群馬県前橋市の県民会館について、山本知事は15日の定例会見で県民ニーズの減少や多額の改修費を理由に廃止すると正式に表明しました。 山本知事は15日の会見で県民会館の廃止を発表しました。
県民会館は1971年に設置され、前橋市内で唯一となる2000人規模のホールを持つ県有施設です。 県は2020年、県有施設のあり方を見直すなかで一度、廃止を検討しましたが、前橋市や市議会、市民団体から存続を求める声が上がり、大ホールに限定して当面存続させることを決めました。 しかし去年、県は今年度以降の予約の受け付けを停止、再び施設の存廃が注目されていました。 山本知事は廃止の理由として、「県民ニーズの減少」を挙げました。県によりますと、大ホールの年間利用者数は1989年の42万人をピークに減少を続け、去年は11万人と4分の1まで落ち込んでいます。 また県の試算では、10年間で約50億円にのぼる改修費用が必要とされていて、知事は「多額の工事費をかけてまで改修を行う必要性は低い」との判断を示しました。
今後については県民会館の周辺エリアを活用し、「新しい文化拠点」の整備を検討する方針です。県では、建物の解体を基本方針としていますが、検討の結果によっては利活用の可能性もあるとしています。 県は、県民会館の設置に関する条例の廃止案と新たな拠点整備に向けた調査費などを盛り込んだ補正予算案を22日に開会する県議会に提出することにしています。
4年前に問題提起された「群馬県民会館」問題だが、ついに決着が図られることとなった。上掲のとおり、山本一太知事による定例記者会見の中で、廃止の方針があらためて表明された。最終的には、現在開会中の群馬県議会第2回定例会において上程される群馬県民会館廃止議案の議決をもって、正式決定される運びだ。
あわせて、「新しい文化拠点」に関する予算議案(調査費)も審議されるという。しかも、場合によっては、今の建物を解体せずにリノベーションして活用する方策も排除しないとのこと。
かつて、群馬県民会館の件(その3)等で、県民会館を廃止するなら県の広域文化行政上の施策提示がセットであるべきと繰り返し主張していたが、このほど、具体的な内容とは言えないまでも、その方向性が示されたこととなる。
前橋市側も、小川市長が翌5月16日の会見でコメントしているとおり、県の判断を尊重するとのこと。そして、県の施設の存廃や立地に関しては、県民にとってどうあるべきかであって前橋市民の立場を一番に主張するのは違うと明確に述べていることは、さすがに県議会議員を長い間務められ大局的な視点をお持ちの市長さんであると感じ入ったところ。
もちろん、前橋市民にとって、文化活動の成果を披露する場が減っているという意見に対しては、県民会館だけでなく前橋テルサの解体決定の経緯や結末もあり、我々も共感するところだが、小川市長は今後も前橋市民文化会館や大胡シャンテを改修しながら使い続けていくことを明言し、さらには、市内に等しく点在する公民館やコミュニティセンター等での200〜300人規模の市民の発表の場は現に多数存在し、もっと活用を!と呼びかけているほどだ。市の文化行政の方向性は実は明確なのである。
シリーズとして7回目のエントリとなったが、今回の件はあくまでも前橋ローカルの域を出ることがなく、県全体の問題として議論が市外に広がっていくことはなかった。ましてやごく一部の前橋市民にとって都合が良いだけの群馬県民会館を引き合いに出すことが、そもそも最初から道理に合わない話であったのである。(おわり)
(※フッター画像は、まだネーミングライツの名称が付加される前の県民会館の姿)
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