[第二部]「常設合唱団」という言葉が生まれた時代

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前回の第一部「合唱は、いつから『消費』されるものになったのか」には、ありがたいことに、私の予想をはるかに超える反響をいただきました。

「企画合唱団という活動形態が増えたことが背景ではないか」
「自分も、合唱をどこか“消費”しているのかもしれない」
「本来、合唱はお手軽な趣味ではないと思う」
「演奏者だけでなく、聴衆の立場からも考えたい」

立場も経験も異なる多くの方々から、実にさまざまなご意見をいただきました。しかし、不思議なことに、そこには共通する一つの空気があったように感じています。

それは、「何かが変わった」、あるいは「変わりつつある」という感覚です。

もちろん、合唱の世界は昔から変化を繰り返してきました。

混声合唱が盛んになった時代もあれば、男声合唱や女声合唱が勢いを持った時代もあります。コンクールが盛り上がる時期もあれば、演奏会を中心とする活動が見直される時期もありました。

ですから、活動の形が変わること自体は、決して珍しいことではありません。

近年、その変化を象徴する存在として語られることが多いのが、「企画合唱団」です。一つの演奏会や企画のために期間限定で集まり、本番を終えれば一区切りを迎える。近年では、SNSなどを通じて参加者を募る例も珍しくなくなりました。

こうした活動には、多くの魅力があります。

・忙しい人でも参加しやすい。
・興味のある作品だけ歌うこともできる。
・新しい仲間と出会える。
・優れた指導者のもとで集中的に学ぶ機会にもなる。

現代の生活様式を考えれば、このような活動形態が支持されるのは、ごく自然な流れなのだと思います。

実際、第一部に引用リポストを寄せてくださったある指揮者の方は、「常設合唱団」という言葉が生まれるほど、企画合唱団という選択肢が一般化したのではないか、と書かれていました。私も、その指摘には大いにうなずきました。実際、同じ変化を肌で感じてきた一人だからです。

確かに、合唱を取り巻く活動様式は変わりました。

社会全体が、短期間で成果を得ることを求める方向へ動いている中で、合唱だけがその影響を受けないはずはありません。

しかし、私の違和感は、実はそこにはありません。

企画合唱団という活動形態そのものを否定したいわけでもありません。むしろ、新しい挑戦が生まれることは、地域の合唱文化にとって歓迎すべき面もあるでしょう。

では、私が本当に気になっているのは何なのか。それは、活動様式の変化とは別のところで、この数年、私が見続けてきたもう一つの変化です。

第一部では、一人ひとりが合唱とどう向き合うのかという視点から考えてみました。
今回第二部では、活動様式の変化について整理してみました。

次回は、その先にある「地域の合唱文化」という視点から、私が抱いている本当の違和感について、お話ししてみたいと思います。


※関連記事

[第一部]合唱は、いつから「消費」されるものになったのか

[第三部]地域の合唱団は、誰のものなのか

[第四部]それでも、人はなぜ既存の合唱団を離れるのか

[第五部]「合唱の振興」とは、何を振興することなのか

 

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