常任指揮者

 

◆常任指揮者 中曽根敦子

 日本女子大学理学部数学科卒。指揮法を北村協一氏に、歌唱指導を三林輝夫氏、発声法を坂上昌子氏に師事。  
 群馬県立高崎女子高校音楽部時代に合唱音楽に目覚める。大学在学中は、その卓越した音楽性と(男性並みの?)統率力により、日本女子大学合唱団の学生指揮者として活躍。特に”流れ”としての音楽、日本語の美しい響きによる音楽的表現については、格別熱心な指導により、合唱団員達を瞠目させてきた。
 1993年3月、S.V.E.(上智大学OB合唱団)定期演奏会にて「ディズニー・メドレー」を指揮・演出しデビュー。都内を中心に指揮活動を行ってきたが、群馬県内でも気鋭の女性指揮者として注目を集めている。
 1994年より前橋男声合唱団常任指揮者。1995年の群馬県合唱祭で同団を指揮し、県内デビューを飾る。2006年より、ふじなみ・コーラス常任指揮者に就任し、自身の原点である女声合唱の王道を究めるべく、音楽的情熱を注ぐ。また2012年、新進の混声コーラス・ワークショップ「アンサンブルAKD」結成に指揮者として参画し、新たなハーモニーの創造に挑戦している。


「おい!わかってんのかよ!ここは、絶対、指揮見ろって言ってんだろ!」 
「いいんだな!そんなんで、次、はいれるんだな!もっと、集中しろよ!集中!」
                 (団員ブログ「めたぼパパの汗かき日記」より引用)

 群馬県のお国言葉は、一般に荒いと言われる。この一見喧嘩腰のような練習中の指揮者の言動、これに肝をつぶした団員は多いだろう。相手が女性指揮者だから、その落差も付加され刺激は絶大である。しかし、並み居る男性を前に最大効果を上げる術としてはこれ以上の策はない。単にそれが小手先に留まるような手法ではなく、みずみずしい感性と的確な論理に裏付けされた深いアナリーゼ(楽曲の分析)によるものなのだから、大抵の男共は舌を巻くしかない。そこには、「かかあ天下」などという言葉で片付けられないしたたかさがあるのだ。ここで、従順に指示通りに歌うも、逆に反感を持って一層頑張ったとしても、いずれにせよ指揮者の思うツボであり、所詮は彼女の掌中で踊っているに過ぎないことにやがて団員達も気づき、いつの間にか、クセになってしまう・・・というパターンが、最近確立されつつある。(もっと怒って欲しいと願う団員もちらほら・・・汗)
 特に最近、温(ぬる)めの合唱に食傷気味の方は、ぜひ練習見学されてみてはいかがだろうか。
<2009年11月・第5回演奏会パンフレットより抜粋>


◆過去の当団演奏会等への中曽根先生からの寄稿

 ~創団15周年と自らの就任10周年に寄せて~  中曽根敦子 
 へったくそな「月光とピエロ」を県合唱祭で聴いた翌年、前橋男声合唱団員達の前に立っていました。「私の思う通りにやらせて頂きます。」の第一声。お互いに決して良いとは言えない第一印象。男声合唱団を存続させてゆく事の大切さ、合唱音楽の「真の楽しさ」を追求してゆく事の素晴らしさ。社会人男声合唱団にとっては、結構難しいテーマの下、辛く長い終わりなき道を共に歩んで参りました。勿論、これからも一緒に歩み続けます。団員の「合唱への情熱」と私の「団への愛」が、最強タッグを組む限り・・・。  
<2004年7月・第3回演奏会パンフレットより抜粋>

 ~指揮者の独り言~  中曽根敦子
 継続は力なり・・・まえだんの20年はこの一言に尽きる。とかく社会人男声合唱団の継続は困難なものだ。毎日の練習維持には苦労がつきもので、4パート揃っていればまだマシな方だったり、毎回メンバーが少しずつ入れ替わるため、一年中音取リストとしてピアノの前に座り続けるハメになるのである。いつになったら指揮させてもらえるんだぁ〜!と内心ブチ切れながらも、つい練習に足が向いてしまう。そこにはいつも真摯に合唱に取り組む男達がいる。人数や顔ぶれは毎年変化するが、その姿勢は20年間変わらない。歌と酒とオンナ・・・もとい、オトコゴエをこよなく愛する者達の真剣な眼差しと、屈託のない笑顔。それを目の当たりにするたびにこう思う・・・続けていて良かったね。

 音楽は楽しいけれど、決して楽ではない。これで良いというゴールもない。
 「見果てぬ夢」はまだまだ続く。    
<2009年11月・第5回演奏会パンフレットより抜粋>

 ~交歓演奏会に寄せて~  中曽根敦子
 続けるのはラクじゃない。音楽するのもラクじゃない。出逢いと別れのくり返し。地道な練習のくり返し。歌が大好き!…食べたり、呑んだり、愉しくしゃべり、アツク語り合いながら、また歌を紡ぎ合う。合唱経験の差、年齢の差、職業の差、価値観の差、技量の差…ギャップの集まりが合唱を面白くする。そして、合唱団としての高い志と豊かな感性。両団の素晴らしい魅力の数々。唯一違うのは、練習休憩時間の過ごし方…歌っている時より元気いっぱいの「ふじなみ」、歌っている時に全力出しすぎて完全に電池切れの「マエダン」…これもまた、愛すべき魅力か!?~魅力溢れる両団とのめぐり逢いに、感謝~

 ~第8回演奏会に寄せて~  中曽根敦子
富士山世界遺産登録、北陸新幹線開通、そして、北海道新幹線…話題性利便性スピード感あふれるこの時代、人間、楽に暮らしやすくなった。すると、面倒臭い事が増えた。勉強や仕事はもちろんのこと、飲み会や恋愛まで…。
 合唱は、とかく面倒臭い。皆で集い、皆で合わせる…独りよがりは禁物なのだ。かたや人間には個性がある。個の力の塊が、集団の力となった時、その人数をも遙かに凌ぐ途轍もないパワーを生み出す。
 今年、日本中を沸かせたラグビー日本代表。日本特有の勤勉さや我慢強さを活かした厳しい練習で、個の力を引き出しながら、全員で規律を守り、何度でも粘り強く喰らいつき繋いでつないで…この結果に至るまで、一体どれだけの年月どれだけの人々がつなぎ続けてきたのだろう…。
 マエダンは、個性の宝庫だ。多少?!独りよがりな気もあるが、各々、魅力的な光を放つ強者ぞろい。統制のとれた個の力の塊から、あふれる個性が滲み出る瞬間、その異彩を放つ様を、指揮台という特等席から眺める…至福の時だ。最高に楽しい音楽の時間を、ありがとう。
 さて、今宵は、日本ならではの素朴で美しい風景を、ご一緒に…。恋しさ、愛おしさ、苦しみ、哀しみ、深く静かに沸き立つ生命、そして、本当の美しさとは…そんな面倒な事を、いちいち考えてみませんか?
 <2015年11月・第8回演奏会パンフレットより抜粋>

 “三十歳の貴方へ・・・”  中曽根敦子
 今宵は極上の曲を貴方へ…私からマエダンへ、そして、マエダンの歌声にのせて皆様へ…
 大学時代ハマりにハマった男声合唱〜合唱指揮者デビューも男声〜その直後に出会ったマエダン。見事男声ロードに導かれ、この四半世紀の指揮者人生はマエダンにより彩られてきた。男声合唱団に女性指揮者って、さすがTheかかあ天下グンマ!でも、オンナにあれこれ指図されるのにはちょっと抵抗が…。内外の反応は当然こうなる。女だから…に負けたくないと肩肘張ってはみたものの、合唱音楽の本質とりわけ男声合唱の神髄探究にのめり込むうちに、肩の力はすっかり抜け、作品と演者と聴衆とともに心から楽しみたいという一念あるのみ。心から「楽しむ」のは決して「楽」じゃない。でもね…楽じゃないから楽しいんだもん!そう思わせてくれたマエダンに、ありがとう。これは、創団から数えて82名の団員と、これまで私にかかわってくださったすべての方々へ、男前前男指揮者からの  LOVE LETTER
<2019年11月・第10回演奏会パンフレットより抜粋>

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