ジョイントコンサートを振り返る(その2)

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上毛新聞記事より(2010年11月12日)

上毛新聞記事より(2010年11月12日)

上毛新聞記事より(2010年11月12日)

 

上記・・・若干いびつなスクラップとなってしまったが、過日掲載された上毛新聞文化面の切り抜きである。

文中、「ふじなみ」側から開催を持ちかけたとあるが、これは記者の事実誤認である。

元々、前橋男声合唱団常任指揮者の中曽根氏が、新たに「ふじなみ」の指揮者を兼ねることとなった後、 どこからともなく沸いた構想であったのが、中曽根氏を中心に気運が高まり、お互いが歩み寄る形のもと、先のエントリで記したとおり、双方機が熟したために、実現に動き出したというのが事実である。

”どこからともなく”などというと、何となく他人事のようであるが、 今回のようなきわめて自然な形でのジョイントコンサートへの道のりには、我ながら驚きを禁じ得ない。

意思決定に際して、両団の間に大きなストレスや軋轢等が生じなかったのは、 指揮者の中曽根氏が実質の音楽監督として、その調整機能を発揮したからであることが大きいが、一つの目的に向けて、両団が本当に力を合わせることができたからこそである。

また、(極端に言えば)マネジメントは前橋男声合唱団、集客は「ふじなみ」を中心に注力でき、 これが結果的には適材適所という最高の役割分担として、結実できたものと思う。

さらには、両団だけでなく、外部の多くの方々からもご援助を頂戴し、 お客様によって支えられていることを実感できた演奏機会であった。

とはいえ、細部で大勢に影響のない小さな手違いは防ぎきれず課題を残したが、マネジメント的観点からは、大枠として盛会に終わったことを素直に喜びたい。

それと、技術面である。(もちろん小団に限った話である)

日頃、小団の通常練習は夕刻18時に始まる・・・。 それは、とりもなおさず、一年を通しても、太陽の高いうちに、 メンバーが発声運動を本格化させるというケースはきわまて希であることを意味するわけで、 各自のモチベーションを本番に向けてアップさせ、それを維持することの重要性が、 大きくクローズアップされることとなった。

殊に、次回演奏会においては、開演時間を繰り上げる等、午後の時間帯での開演が有力視されている中、 この事態は、小団執行部を憂慮させるには十分で、演奏会の余韻もまだ残る11月13日の通常練習後に、技術系による異例の反省会が持たれることになった。

今回のジョイントコンサートでは、指揮者の要請もあって、 ステージ練習の時間を多めに割くというタイムテーブルが編成され、 必然的に、発声練習の時間が制限されることとなった。

特に小団では、当日のステージ練習を除き、オンステメンバーが全員揃うことが皆無であったから、指揮者からすれば、ステ練での時間確保は当然の要求であったろう。

小団による単独ステージのステ練では、音色のカタさとずり下がりが指揮者から強く指摘され、 普段は聴き合うことで問題を解決してきた団員達も、 事ここに及んで、内心他パートや他メンバーに責任転嫁させながら、基本に戻ることを怠ったのだ。 そして結局、試行錯誤しながらも、ステ練という限られた時間内には修正できなかったのである。

予期せぬ事態に直面した際に、打たれ弱さを露呈しがちな小団の性格によって更なる悪循環が生じ、 それは、楽屋の中が、漠とした静寂さに包まれるという雰囲気を醸し出していた(一団員:談)という現象に、 象徴されていると思われる。

筆者は演奏会進行にかかりきりであり、楽屋の状況には無頓着であったが、 心のどこかに、パートリーダー達に依存する気持ちが生じていたのかも知れない。

パートリーダー制は九月に復活したばかりであり、まだ指導的基盤は脆弱なのだ。 しかし、(タイムテーブルには記載済みであったが)彼らによる自律的な声出し・カデンツを経て、 どうにか単独ステージでの崩壊は免れたのであったというのが実情ではないだろうか。

自前演奏会ではなく、ジョイントコンサートであることで、無意識に驕ったのだろうか。 良い意味での緊張感に欠けていたのではないか。 あの疎ろな楽屋の空気の正体はいったい何だったのか。

声楽的にもまだまだ未熟な小団にとって、 モチベーションだけはまさに生命線である。 モチベーションの高さが、数々のステージ上での小さなハプニングを克服してきたのだから、 正直、ここに異変が生じ始めていることに私は衝撃を受けている。 (つづく)

 

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