2010年6月27日(日)。 梅雨のど真ん中のこの日は、いたく蒸し暑かった。
学生時代の友人が所属する男声合唱団の演奏会に、尾張の地まで遠征に出かけた。団名は、東海メールクワイアー。 国内でも屈指の男声合唱団である。 場所は、愛知県芸術劇場コンサートホール。
上の画像で観察できるが、国内最大規模のパイプオルガンを背景に、バルコニー型を併用したアリーナ型のクラシック専用のコンサートホールである。 残響時間は公称2.1秒(満席時)と、国際的にも第一級クラス。
高崎市も音楽センターを改築するのなら、これくらいのもんを作らなきゃだろうね。
開場前に来場するも、既に長蛇の列。 ようやく入場しても、席を探すのが困難なほど。客層は、50代以上が主力というふうに見受けられた。
さて、この日のラインナップを。
1ステ 男声合唱とピアノのための「イザヤの預言」
2ステ 男声合唱組曲「野分」
3ステ 男声合唱組曲「残照」
4ステ 男声合唱のための「典礼聖歌」
全てが、高田三郎作品。(「高」の字は正式には 橋高 ) 没後10周年ということで、高田三郎特集なのである。 プログラムを見ただけでゲップが出ます・・・(汗)
それと、今回の定演は、 ローマ・アッシジ平和の祈りツアーの帰国報告演奏会を兼ねているのだそうだ。内容の充実したパンフレットには恐れ入るが、 表紙と裏表紙にローマでの演奏状況写真を入れてしまうなんてところ、 ちょっとビックリしてしまった・・・。
今回は、ステージ毎の批評なんぞはすっ飛ばして、 総評的なレポートとなりますが、どうか許してね。
それにしても実にバランスの良い合唱団。 声を出すことの快感に流れがちの男声合唱で、 逆に、声を抑制することが快感に思っているのではないかと思える程。
統制の利いたピアニッシモは、消え入るようで、 しかし、その微細な響きは、ホールの隅々に染み渡るよう。
決して喉で押さず、トップのスピントも控え目。 セカンドは、時折地声がこぼれ出るのが気になる程度。 バリトンは、あまり突出する機会に乏しいが実に堅実。
ベースは、柔らかな響きを無理なく響かせ、私の理想とする声に近いけど、 今日は少し元気がなかったかなぁ? 東海メールのような、角のない柔和で倍音豊かなベースを手本としたいと常々思っている。
それにしても、年輩のセカンドのソリストの歌いっぷりには感服しました。(4ステ) まぁ、そのお方だけでなく、比較的年を召された歴戦の勇士達がきら星の如く。 どうしてどうして、こうして第一線で中心戦力として奮闘されている姿・・・歌への姿勢というか生き様といいますか・・・、
歌とは、その人を映すものなのですね。 本当に、頑張って長駆出かけて来た甲斐があったというものです。
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