第4回演奏会が終了!(その1)

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開演前に全員で記念写真を・・・

※オンステメンバー
T1:佐藤俊介、佐藤喜仁、武井友弘、吉田 唯
T2:岡 信和、川原明弘、佐藤営紀、善田顕理、槻岡一正
B1:伊藤裕司、上原貢雄、酒井 洋、佐藤義之、田村太作、西山昌樹、山岸 晃
B2:岡正彦、栗田正之、後閑寛生、都丸臧雄、中川 哲、湯浅貴夫

11月17日(土)、 小団第4回演奏会が行われた。

無事、滞りなく各ステージを歌い通すことができたのは、約400名のお客様のご来場に奮い立たせていただいたところが大きい。まずは、ご多忙中にもかかわらず、遠路お越し頂いた皆様に心より感謝申し上げる次第です。(行き届かない点が多々あったかと思いますが、なにとぞご容 赦下さい)

本演奏会でのラインナップはリーフレットでの掲載順とは異なり、
 第1ステージが”Traditional Spirituals”
 第2ステージが「吹雪の街を」
  そしてインターミッションを挟んで
 第3ステージが「ふるさとの四季」
という順番。

全般として、よく響くホールの残響に助けられた。客入りにより、ステージ練習時に比べて、当然残響時間は縮まることとなるが、それでも十分に残響を味方 につけることができたようだ。にしきのホールの残響は、まさに秀逸である。

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第1ステージ「Traditional Spirituals」

団員からレパとしての要望の高かった「宗教曲」の一環として採用された。レパ検討時に当時在籍した団員が「ニグロは歌い尽くした」と豪語。これに指揮者 がカチンときたことがレパへの正式採用の契機という噂がある。

この曲は、指揮者の日本女子大学合唱団時代、当時の早稲田大学グリークラブ(福永陽一郎指 揮)が歌った珠玉の名曲達。団としても、過去二回の合唱祭に単品でのせる等、着々と布石を打ってきた。

“Soon Ah Will Be Done”を除いては、往年のエール大学指揮者Fenno Heathの渾身の名編曲集と相成った。曲の質の高さには目を見張るものがあるが、コンサータイズされたいわゆるSpiritualsの中では、一つの高 みを得た完成形といえるであろう。

そこにピアノ伴奏曲を第一曲と終曲に持ってくる指揮者の心憎さ。”Sometimes I Feel Like a Motherless Child”で、黄昏の色彩を感じさせるような上原さんのピアノが流れ、我々の第一声。

心の奥に烈しさを隠しながらも静かにステージの幕が開く。その割に は、冒頭のユニゾンの音量がやや大きめに推移したことは残念であった。そして中間でア・カペラに転じた一瞬の静寂を破り、”Never been born!”の絶叫が心を揺さぶる。

二曲目の”Guide My Head”。冒頭のベース系ソロは出色。過去最高の響きが本番で現出した。

それに導かれるテナー系も朗々と続き、バスソロによる主題再現が始まると、ハミング・アンサンブルが縦にきしむなど、若干精彩さを欠いた部分があったが、トップの力まずに寄り添うことを徹底したフレージングや、音取りに苦しんだセカ ンドを中心に健闘が光った。そして転調後のコーダに向け音楽が走ってゆくが、スタミナ切れと、奥行きさを失った平坦な声で高揚感が失速してしまったことは 今後の課題となろう。

このようなこともあり、続く”My Lord What a Mornin'”演奏直前は、指揮者が間を取ることにより、空気を修正することが意図された。しかし、曲の始まりがベース系にとってはやや高いB4という こともあり、前曲ほど、ベース系全員のタイミングは合わなかったようだ。

これに影響されたか、テナー系も前曲ほどの輝きを失い、母音の狭さが目立ち始め、 破綻しないまでも、歌としての余裕のなさが全体として漂い始める。転調後、ソロが主題を奏で始めると、並行五度や並行八度をはじめとする前衛的なハミング がドライブ感を高め、曲としてのスリリングさを生んでゆくが、パートがそれぞれ力業に走ったり、平坦な声が目立ったり、その勢いは度々削がれてしまったの は基本的技倆不足以外の何物でもない。歌い手の基礎的技術と純粋なまでの音楽的センスが試される曲ではあった。

“Soon Ah Will Be Done”。
かつて、ニグロを歌い尽くしたかのように豪語した元団員への面当てではないだろうと思うが、ここに来てこの曲とは!まさに、合唱は体力と精神 力頼みであることを実感した。この曲を歌うと、あらゆる波長の波濤が砕け散るような衝動感の中、私の中で叫喚と空虚が交錯する。

一曲歌う毎に、私の内面の 膜が薄く剥がれ落ちてゆくようだ。なんという消耗戦。フュエルメータがエンプティの近くを指し示す中、最後のコーダで(!?)I’m Goin’ to live wid Godのくだりをようやくひねり出す。まだまだヒヨっ子であるなぁ。

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そして、”He’s Got the Whole World In His Hands”。
一曲目と同じく、音色がやや物憂げな雰囲気を醸し出しながらも、優しく静かにピアノが語りかけてくる。四曲目までにフィジカルな部分をすり 減らした私にとっては、美しく癒されるべきメロディであるべきだが、指揮者の意図は全く別なところにある。

更なる精神力、技術力が求められ、ピアノ系で抑 制されたフレーズを各パートがユニゾン化しながら歌い継いでゆくという難曲。

中盤ではやはり、ア・カペラに転じ、終曲の疲れから集中力を失うアンサンブルには容赦なく合唱団のメッキを剥いでゆく。特に信仰心の希薄な歌唱は単なる平坦な一曲に成り下がらざるを得ない。

とどめは最後のロングトーン。できるならこ のまま、このロングトーンで逝きたいと何度か思ったものだ。このステージを経験しては、「歌い尽くす」などという言葉を今後は軽々しく口にできないことだ ろう。
 
(その2)につづく

 

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