北村協一氏、ご逝去

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関西学院グリークラブ技術顧問、北村協一氏が3月13日夜 遅く亡くなった。享年七十四才。
 
北村氏は当団常任指揮者・中曽根敦子氏の師匠に当たる。
関西学院グリークラブで学生指揮者を務めた後、福永陽一郎氏らと東京コラリアーズを立ち上げ、
藤原歌劇団や二期会合唱団で名声を博した。

また、母校関西学院グリークラブをはじめ、慶応義塾ワグネルソサイエティ男声合唱団、
立教大学グリークラブなどを指導し、戦後の大学男声合唱の隆盛を築いた。

いち早く、Negro SpiritualsやSea Chantyを国内に紹介し、合唱界に大きな影響を与えただけでなく、
外国歌曲やミュージカル作品等を男声合唱に編曲した作品を数多く手がけ、
多くの合唱ファンを啓蒙、魅了した。

とりわけ、美しい日本語による近代詩や現代詩をテキストにした邦人曲の解釈には定評があり、
流れとしての合唱音楽の中での言葉の処理など、弟子である中曽根女史と相通ずるものがあった。

昨年3月、”Around Singers”の演奏会で筆者もご一緒させて頂いたが、
練習を突然キャンセルされるなど、当時から既に体調は思わしくなかったようである。
昨年4月の関屋晋氏に続いて、再び合唱界は巨星を失う事となってしまった。

先月、大阪シンフォニーホールで行われた関西学院グリークラブ・リサイタルでは、
車椅子ながら、現役OB合同ステージで男声合唱組曲「雨」(作曲:多田武彦)を熱演、
これが最後のステージとなった。

その壮絶な指揮に、多くの聴衆が心を動かされたと聞く。
同組曲の終曲「雨」(作詩:八木重吉)が辞世の歌となるとは、
合唱人として凄まじい生き様を象徴しているかのように思える。

我らが中曽根女史の哀しみを察するに余りあるが、 心よりご冥福をお祈りする次第である。

(上の画像は中曽根女史とのツーショット=2005年3月20日  “Around Singers”演奏会でのスナップ)

 

 

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