「おとうさんコーラス大会INぐんま」に参加して(その2)

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その1)からのつづき・・・

開会行事も終わり開演間もない12時40分過ぎには客席に入る。会場の雰囲 気は、決して堅くなく、声援が飛ぶようなアットホームな雰囲気。このイベント特有の雰囲気なのだろうか…。

この大会では客席前方上手側に次の演奏団体の待機席が設けられており、前の団体がオンステすると、次の演奏団体がその空いた待機スペースに陣取り、演奏を終えた団体は、ステージを直接降りて客席の空いている一般席に戻るというシステムだ。

然るに、どうしても一つの演奏団体の入退場時に会場内の狭い通路を合唱団員達が通り抜けざるを得ず、以前 “Opinion”でも記したとおり、特に一般客から見れば、合唱団員達の影がしょっちゅう視界を遮り、ともすれば演奏が始まっても目の前をうろうろされ ることとなる。これでは、お世辞にも良好な音楽鑑賞環境とは言えないだろう。いやしくも入場料500円と有料演奏会を標榜しているのだから、運営側には配慮が必要だったのではないか。

このときに当たって、舞台袖は何の用途に使用されるわけでもなく全くのガラ空きであり、無理をして客席内通路を行き来させず ともよかろうに。どうも、この演奏団体の動線というものに関しては検討の余地があり過ぎるのではと思われた。

さて、我々の直前に演奏する「男声合唱団R・コール」という合唱団には、実は、7年ほど前までに小団に在籍していた岸さんという方が現役で歌っていらっしゃる。高速道路を飛ばして自宅のある埼玉県和光市から練習場のある前橋まで足繁く通う岸さんの情熱に、当時心打たれたものだ。

その後、遠距離通楽(つうがく)という条件がやはり大きかったか、やんごとなき諸事情により、退団するに至っていた。その岸さんの歌声に魅了されながらも、心地よい緊張感を味わいながら静かに出番を待った。

やがてその演奏が静かに終わると、我々の団名及び指揮者名がアナウンスされ、ステージへの階段を上がる。この間、上着を着てい ないメンバーが、なんと!ステージ上を歩きながら板付の途中で慌てて着込むというハラハラさせる場面があったが、何とか、ステージ上に整列することができた。

 と、その時、客席後方から「前橋男声~ファイトーー(?)」という黄色い声援がっ・・・!今回サクラは仕込んでないはずなのだが?演奏直前に起こった想 定外のちょっと嬉しいハプニングであった。

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そして肝心な演奏。改めて曲名は”My Lord What a Mornin’ “。

酒井氏のピッチパイプ吹鳴による音取り、間髪入れずに指揮者の第一閃が振り下ろされると、Bass系の第一主題がろうろうと演奏される。

引き続き Tenor系がこれにそっと乗っかるようにメロディを引き継ぎ、セカンドがリードしてユニゾンにつなぐ。ここまでは上出来だ。

“wake the nations underground”とハーモニーが広がりを見せるや否や、曲は第一の締めくくりから、ニ長調へと大きな転調を迎える。

その後、外声の上下行の反復、 内声のぶつかり、はたまた9th、7th、6thによる和音の軋みが曲のハレーション感やテンションを高めてゆく。

この間、指揮者によるテンポ設定は直前 練習に比し若干早めであったが、肝心な合唱側はといえば、まず内声のピッチに若干の破綻をきたし始め、外声も早くも疲労からかへたり気味の様相。

大半のメンバーの呼吸が浅くなっていくのが録音ビデオからも見て取れる。曲はソロ出現という大きなピークメイキングのため、更に緻密な編曲構成となっているが、各パート間のピッチのズレは戻らず仕舞のまま、メロディの各パート間での受け渡しも、第4回演奏会時に比べて、詰めが甘く、他パートを気にする余裕のなさも 露顕してくる状況。

直前練習で、他パートを聴いてピッチを合わせろ!という、幼児に言い聞かせるに等しい屈辱的な指摘を受けながらも、本番でもやはり、完全 に実践できなかったことが悔やまれる。

しかし、これだけの数の不安要素が顔を出しながら、大崩れしないまま、ソロパートにまでたどり着くことができたの は、確かに最近の練習の賜物であったろう。「練習再開してから、なんだかんだで、しっかり歌いきる実力は付けてきていた(中曽根指揮者)」らしい。

結局、 第4回演奏会で歌ったという僅かな自信らしきものも、実は幻であり、練習でできないことが本番でできるはずがないということ、共有時間こそ全てという基本 的な部分を、嫌と言うほど思い知らされ、見せつけられた5分間であったのかも知れない。

(その3)へつづく

 

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