2003年群馬県合唱連盟総会レポ

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群馬県合唱 連盟総会レポ


 4月号で予告しておいたが、群馬県合唱連盟の平成15年度総会に出席したので、詳しく報告したい。個人的には初めて出席する事となった訳だが、私の目で 見て、耳で聞いて、肌で感じたことを、余すところ無くレポートしたい。
 日時は4月13日(日)。桜も散りかけたこの日、県生涯学習センター4階の第一研修室で総会は開かれた。部屋に入ってみると、机の配置がいわゆる「学校 型」となっている。3人掛けの机が3行にわたり配置され、前方に理事長や、事務局が座る机が置いてある。会場のデフォルト配置がこのようになっていたのだ と想像されるが、一般的にはこの「学校型」の会議室レイアウトは情報伝達に有利なものであるが、どうしても会議の内容が一方通行的になってしまう欠点も併 せ持つ。
 入り口付近で、今年度の連盟会費を支払い、着席する。位置は前方に向かって右側後方。机の上には、某合唱団の演奏会のちらしが数枚置かれてあった。なる ほど、総会はそういうPRの場でもあったか。出席した人間は比較的年輩の方が多く、私などはまさに若造の部類。しかも、顔見知りは数人程度。例年、どんな 雰囲気で、どんな内容の議論を本総会で重ねてきたのか知る術はないが、合唱祭の開催時期変更問題について発言しようと強い思いを抱いて来たわけである。も しかしたら生意気だと思われるだろうか・・・??この集団の中での自らの位置というか、若輩さを再認識することにより、にわかに複雑な波紋が私の中に広 がっていくのを感じながら、座っていたのだった。
 定刻より10分ほど遅れて総会が始まった。参考に次第を掲げておく。この流れに沿って、報告する。

【平成15年度定例総会次第】

1 開会
2 理事長挨拶
3 議長、副議長、書記選出
4 議事
  (1)議案第1号 平成14年度事業報告について
  (2)議案第2号 平成14年度収入支出決算報告について(監査報告)
  (3)議案第3号 平成15年度事業計画(案)について
  (4)議案第4号 平成15年度収入支出予算(案)について
5 その他
6 閉会

 1 開会 

 石井事務局長により総会開会が宣言される。そして、現在の出席状況が報告され、加盟団体105(過 半数53)のうち、出席が55、委任状提出が22ということで、本総会は定足数に達し、成立しているとのことであった。

 2 理事長挨拶

 斎藤民理事長から挨拶。(以下抜粋)

・・・・・
 気候も良くなってきました。沢山の出席に御礼申し上げます。昨年は国体のお手伝いをお疲れさまでした。よその県に比べ、本県の合唱はまだまだ発展する余地があるように思います。是非ご協力いただいて、すばらしい群馬県合 唱連盟になるよう、そして新しい方向に進めるようお願いいたしまして 私の挨拶と致します。
・・・・・

 久々に目の当たりにする理事長。ずいぶん年を召された。相変わらず品のある、心優しい笑顔を浮かべ ながら、挨拶された。前段ではなんともありふれた挨拶かと思われたのだが、後段で、群馬の合唱界に対する思いと、これからの進むべき道に言及されるとは思 いも寄らなかったのである。もしかしたら、毎年同じ事を仰っているのかも知れないが、これを大方針として、事務局や理事会は仕事をしてきているのだろう か??それとも、今年度から始めてくれるのだろうか??これから始まる議事に先立ち、そんな事に思いを馳せながら、何となく私の気持ちは和んでいった。

 3 議長、副議長、書記選出

 引き続き、石井事務局長により、議長団の選出方法について説明がなされる。例年、各地区幹事長のの持ち回りによって行っているとのことで、今年は議長に 山下西毛幹事長(みどり会)、副議長として徳光中毛幹事長(クール・ド・アマトゥール)、そして書記は熊倉常任理事(みどりおかあさん)がつとめる事が満 場一致で決せられた。

 4 議事

 議事に先立ち、事務局長より常任理事会の経過報告がなされる。平成14年度の常任理事会は、何と開 催回数はわずか3回のみ。開催日時と審議議題は次表のとおり。「常任」という冠がついているのだから、もう少し頻繁に常任理事会が開かれていると思ってい たが、実体は非常任理事会に限りなく近いようだ。昨年度前半に理事会が開かれなかったことについて、事務局からは明確な理由説明は何らなかったのだが、こ こで話がいきなり飛んで、今年度は群馬県合唱連盟としてホームページの立ち上げを考えているとのこと。理事会の開催状況や審議内容もここでお知らせしてい きたいとのことであった。なんだか運営状況の不完全さを煙に巻かれた感じだが、理事会の内容は、密室よろしく、今まで一般の連盟加盟団体に知らされたこと など一度もなく、ホームページ設置による逐次公開を強く期待するところである。

【常任理事会開催経過】

平成14年11月28日
おかあさんコーラス群馬県大会・審査員を1人増員し、総計 3人とする件
平成15年1月15日
今後の連盟のあり方について
平成15年3月27日
平成15年度総会議事項について


  (1)議案第1号 平成14年度事業報告について

  (2)議案第2号 平成14年度収入支出決算報告について(監査報告)

 議案第1号と議案第2号は関連議案と言うことで、一括審議とすることになった。しかしながら、議決 方法については事前に説明がないまま事務局説明となってしまった。昨年度の事業経過が延々と説明された後、水沢会計担当(合唱団コール・パーク)から決算 について説明があった。そして、会計監査の荒木氏(みどり会)、小谷氏(イアリングコーラス)から監査の結果、会計内容が適正と認められる旨報告がなされ た。
 このあと、議長が質問を許可した。繰越金が135万円と多くなったのは何故か??等の質問があったが、前年度に会場予約の仮払い等により、実質の繰越額 は減るのだという。それなら、そのように実体にあうべく、会計報告書の記述方法を工夫すればよいだけの話である。過去のフォーマットに縛られて柔軟な発想 ができていないように思える。合唱祭、各コンクール等の事業を独立会計に擬し、本会計との出入り額を記述する方式をとっているが、項目を思いのままに羅列 していることで、いっそう理解しにくい報告書となっている。公認会計士などプロが関わっていないのは当然だろうが、(笑) 会社の親睦会の会計などに携 わったことがあれば、もうちょっと気の利いた、わかりやすい報告書が作成できるのでは・・・というのが率直な感想である。わざと面倒な記述をして、質問側 の気勢をそぐ作戦か??(笑)
 そして、そのあと、これといって質問もないので、議長は、こうのたまわった。
 「ご質問がないようですので、議案第一号と第二号について拍手で承認願います」と。
 会場の雰囲気の倦怠感と共に、決して熱意のこもっているとは言い難い拍手が起こり、議決とされたのだった。議事前に懸念したとおり、評決方法は明確なも のではなかった。いわば、翼賛的な全員一致を前提とした議決方法である。 賛成・反対・棄権の数を把握し、加盟団体(連盟事務局にとっては「世論」という べきだろう)の意思や動向を見極める絶好の機会であるのに、なぜ、総会運営側はそれをしないのだろうか??
たとえ、反対者がいようとも、それを明確に意思表明させずに封殺するという意図があるのだろうか??はたまた、な~ん にも考えていないのだろうか・・・??

  (3)議案第3号 平成15年度事業計画(案)について
 
 さて、次は問題の新事業計画である。事務局から説明のあった計画案は次のとおり。(黄字は関東合唱連盟主催)

平成15年4月13日(日)
平成15年度総会
群馬県生涯学習センター第一研修室
    5月18日(日)
第28回群馬県おかあさんコーラス大会
安中市文化センター
    7月12日(土)~13日(日) 第26回おかあさんコーラス関東大会
アクトシティ浜松(静岡県)
    8月2日(土)
第14回おとうさんコーラス大会
秩父ミューズパーク(埼玉県)
    8月3日(日)
第43回群馬県合唱コンクール
笠懸野文化ホール
    9月27日(土)
第58回関東合唱コンクール(中学・大学)
さいたま市文化センター(埼玉県)
    9月28日(日)
     〃      (高校)
    〃
    10月5日(日)
     〃      (職場・一般)
山梨県民文化センター(山梨県)
    10月12日(日)
第47回群馬県合唱祭
前橋市民文化会館
平成16年2月(日は未定)
群馬県合唱講習会
未定

 今回、注目すべきは合唱祭の10月開催についてであるが、本年より群馬県合唱コンクールが有料チ ケット制となることが報告された。これは、審査員を3人体制としたため、その経費のカバーを目的にしているとのことであった。
 さて、本論に入る。このあと、私と事務局側とのやりとりを、一問一答方式で記述する。(議長のセリフは大勢に影響ないので割愛)基本的な質問方針として は、敢えて客観的な事実に基づいて疑問な点を糺すことに徹し、決して事務局側を追及することはしないということであった。なぜなら、追及することにより、 追及側は悪者になってしまうという、極めて日本的なムラ社会的な雰囲気をこの総会が持っている可能性を、事前に捨てきれない観測があった為である。

~合唱祭の開催時期変更について

<石井事務局長説明>
 今年より、開催時期を10月とさせていただきたい。背景としては、連盟主催事業のほとんどが年度前半の5、6、7月に集中し、大半が終わってしまうとい うこと・・・、そして、この時期、いろんなイベントに参加するため、忙しい合唱団が 多いということもある。なにとぞご理解いただきたい。
<前橋男声>
 石井事務局長の説明に、「忙しい合唱団が多い」との表現があったが、何を根拠にそう言うのか??先ほど説明していただいた昨年度の事業実績報告では、連 盟加盟数105に比し、おかあさんコーラス46団体、県合唱祭55団体、おかあさん関東大会10団体、県合唱コンクール16団体とのことであり、通しで参 加する団体など一握りに過ぎず、「多い」というのは当たらないのではないか??とりわけ、我々のようなコンクールにも出ない男声合唱団にとっては、この時 期のイベントとしては合唱祭くらいしか縁が無く、全くピンとこない・・・。それに「行事の集中」とは誰から見た尺度なのか??
<石井事務局長>

 忙しい合唱団がいるのは事実であり、各イベントでは、関係地区の皆さんにご協力頂かなくてはならないなど、事務局としても多忙を極めるわけであり、どう かご理解いたければ幸いである。
<前橋男声>
 では、今回のように仮に6月は無理となった場合、何故10月に開催するのか??なぜ、9月や11月、12月でなく、10月開催なのか??

<石井事務局長>
 9月末には関東合唱コンクールがあり、11月は一般合唱団の演奏会が多い季節である。また、12月となると、個人的にも多忙を極める時期でもあり、10 月を採用した次第である。
 
<前橋男声>
 11月は演奏会シーズンというが、本当にそうなのか??前橋男声には届いていないが、事務局では今年の11月の演奏会開催予定について調査したのか??

<石井事務局長>
 調査はしていない。一般的に11月は演奏会の多い月であるという、従来の我々の認識により判断したところである。
 
<前橋男声>
 更には、なにゆえ10月の12日なのか??その時期は運動会シーズンまっさかりであり、体育の日の前日でもある。ましてや、好天が多い時期で、絶好の行 楽シーズン、それも連休のど真ん中である。必然性が理解できないが??

<石井事務局長>
 関東合唱コンクールの日程や全日本の日程を勘案し決定した。我々の認識としては、運動会は9月の末日から10月第一土日曜に行われると想定しており、 12日にはたくさんの合唱団の参加を期待しているところであり、どうかご理解いただきたい。
<前橋男声>
 質問を変える。会場は前橋市民文化会館とのことであるが、確か、予約は1年前に出来るはずである。ということは、昨年10月に事実上開催時期が決まって いたはずである。なぜ、早々に一般加盟団体に連絡できないのか。

<石井事務局長>
 今後、その点は理事会議事内容の連絡とあわせ課題と考えている。
 
<前橋男声>
 もう少し言わせていただければ、昨年6月の時点で、会場を予約していないと言うことは、その段階で少なくとも今年6月の合唱祭開催があり得ないという既 定方針があったのではないか??

<石井事務局長>
 昨年当初より事務局としてはそういう意向を持っていた。どうかご理解願いたい。

【まとめ PART1】

 昨年度の理事会の開催概況を前段でまとまたが、事務局の方針は結局平成14年11月末の第一回常任 理事会で10月開催が事後承認されるまで、審議されていない。つまりは、理事会が執行機関としての体をなしていないのだ。事務局が何の根拠もなしに裏で主 導し、理事会はそれを追認しただけである。
 ここで、もう一度論点をまとめてみよう。

前橋男声側質問 連盟側回答
1.なぜ6月開催はダメなのか??
・主催行事の大半が年度前半に集中し、行事開催の平準化を 図るため。
 (本当に集中しているかどうかは客観的に説明不可能。あくまで事務局の思い込み)
・この時期、いろんなイベントに参加し、多忙な合唱団が多い。
 (どの種の合唱団が忙しいのか言及されず。誰を対象に言っているのか不明。)
・事務局だって忙しい・・・。
 (結局は、これを主張したかったのか・・・??事務局が主張して良いのか??)
2.なぜ10月開催が必然か??
・関東や全国等との日程調整の結果、こうなる。
・9月末~10月初めは運動会シーズンであることを考慮。
・11月は演奏会シーズンで避けた。
・12月は師走で多忙ということで、10月開催となる。
 (ただし、客観的・具体的データは皆無)
 (やはり、事務局の思いこみが根拠となっているようだ)
3.なぜ10月開催の計画がなぜ周知されなかったか??
・(理事会で決定していない事実には触れず)
・周知方法を課題として取り組む由
 (具体的な対策については言及されず)
・事務局の意向を具現化し、理事会で承認された。


 結局は、連盟事務局は合唱祭開催時期の変更について、我々の問いかけに対し合理的に答えていないだけである。とどのつまりは、理屈はないがとにかく、 「ご理解願いたい」という事務局側の最終的な意向ばかりを強調するだけで、全く論理的な説明になっていなかったのは残念である。政策は無いが、とにかく 「最後のお願い」ばかりしている最近の選挙のようだ。
 必ずしも断言は出来ないが、もしかしたら過年度の本総会では、このような執拗な(?)論理的質問はなかったのではないか。全ては事務局の意向通り何もか も議決され、何でも雰囲気や思いつきで決めてきたのだろう事は、普段から論理的な議論建てに慣れていると、そういう過去は一瞬のうちに察することができる ものである。また、部屋の後方に座っていたためもあるだろうが、発言のたびに、他の合唱団代表者に振り返られ、好奇の視線を数多く浴びせられた。「こい つ、何言ってるの??」とでも言いたげなように・・・。私が質問で急所を付くと、元々ざわつき気味であった場内がいっそう私語が多くなり、隣あったオバハ ン同士で私の顔を振り返り、顔を見合わせ頷きあうという、オバサマ族特有の生態も数多く散見された。(笑)しかし、適度の緊張感を与えられたものと自負し ている。なれ合いの集団であれば、少々刺激が強かっただろうが・・・。
 余談だが、この総会に出て、私のことが鼻について気にくわなかった人間が、何を勘違いしたか、今は全く関係ない元団長のところに電話をして、「あんな事 言わせておいていいのか」と文句を言ってきたそうである。下手すれば、言論封殺につながる行為・・・。本質的な議論を全く置いてきぼりにして、裏で全てを 決めていこうという風潮・・・。ちょっと前にも、密室で総理を決めたりした国があったが、げに恐ろしき事である。その御仁!!隠れてウダウダ言ってない で、総会の現場で堂々と議論を挑んで来んかい!!!

 しかし、時間が経つ毎に、私のやる気も、徐々にだが削がれていった。雑然とした雰囲気の中、質問が尽きると、例によって拍手による承認が求められた。私 は反対の意志を明確にしたかったが、どうも多勢に無勢であり、拍手をせずに議決されるのを見守った。(苦笑)


  (4)議案第4号 平成15年度収入支出予算(案)について

 再び、水沢会計担当が登場し、新年度の予算案を説明。予算規模は昨年度予算より微増の3,097,000円。私は合唱祭予算に着目した。合唱祭会計は当 初予算に比べ、決算額がかなり大きくなる傾向を持つ。例年25万円程度の予算に対し、60~80万円の利益を上げる優良事業である。しかし、今年度は予算 30万円を計上している。微々たる金額だが、5万円増やしている根拠について尋ねた。

<前橋男声>

 例年、予算は25万円だったが、なぜに今年は5万円増の30万円を計上しているのか??

<水沢会計担当>
 昨年も質問されたが、別に儲けようと思ってやっているのではない。予算を安全側で考えていった場合、このようになった次第である。
 
<前橋男声>

 そういう事を尋ねたいのではない。当然、10月開催に時期を変えた事業計画と予算案はリンクすべきものであるが、10月開催によって、参加団体数は6月 開催時に比べて、どの程度見込んで、この予算案を立案したのか??

<水沢会計担当>
 事務局としては、開催時期を変えたからと言って、参加団体数が変わるとは思っていない。いつも通り、たくさんの方が参加されるものと考えている。


【まとめ PART2】
 この時点で、私は疲労していた。この問答は滑稽なほどに全く議論が噛み合っていない。つまりは、理由がないのである。「ただ何となく」なのである。もし かしたら、まともに議論する気がなくて、馬鹿にされているのかと思っていたが、全体の流れを見ながら、そうではない事を確信した。たとえば、予算案をいく ら計上するにしても、確かに実際にその時にならないとわからない部分が多い。だからと言って、計上する予算額をテキトーに決めることは許されないはずであ る。何かしらの根拠が必要なのである。たとえば、10月開催に可否について一般加盟合唱団の賛否を尋ねておいて議論を深めることをするべきだろう。どの程 度、参加数が見込めるか??そして、いかほどの収入額が見込めるか??新事業を興す場合、一般企業なら何処でもやっている「市場調査」である。しかし、こ の場ではそういうデータ収集などしなくとも、事業変更に対する妥当性もなく、何の根拠もない数字が許されてしまっている。
 他に質問者もなく、私に賛同する意見(←実のところ、私はこれを期待していた)も飛び出さず、言いようのない無力感の中、議案第一号・第二号と同様、拍 手で承認されるに至ったのだった。(私としては、根拠が曖昧な予算案であり、棄権をしたかった)

 

【あとがき】

 敢えて批判的な事を書かせていただく。はっきり言って、大人の議論の場ではなかった。議論を避ける ことで、自分の位置や他団との関係を保守し、音楽の「楽しさ」より「楽」なものに流されてきた人間達の歴史を垣間見た思いである。大所高所からの大義より 目先の快さを追求する人々。この総会は、そんな群馬県の合唱界の縮図でもあった。

 前に東京都知事選に出馬したこともある大前研一が著した「質問する力」という本でも指摘されている ように、私を含め日本人には質問する力が欠けている方が多い。それに、前提条件を疑えないという致命的な欠陥もある。ただし、欠陥となるのは、世界を相手 にする場合である。その欠陥も、ひとたびズブズブのムラ社会の中では必ずしもそうはならない。しかしながら、時代はなれ合いによる、見かけ上のまとまりを 求めていない。今までは良かった。右肩上がりの時代、閉鎖的な社会の中で、テキトーに合唱を楽しんでいるだけで問題なかった。しかし、大きく時代は変わっ てしまっている。人口はこれからどんどん減るだろう。そして合唱年齢は高齢化し、メンバーの奪い合いだって生ずるかも知れない。若年層を合唱にどうつなぎ 止めるか・・・??堅実な若年層は閉鎖的な社会を極端に嫌うのを、連盟幹部の皆さんはご存知なのだろうか??そのためにも、社団法人の群馬県支部としての 合唱連盟にも、ガラス張りの運営が求められてくるのが時代の必然というものなのだ。これからも、前橋男声合唱団は連盟事務局に対して、疑問な事はどんどん 尋ねていく。そして、それを本ニュース誌上で公開していきたいと考えている。読者貴兄のご指導ご鞭撻をお願いする。

 時代の流れ・・・と、ニュース4月号で書いた。それは構造改革、行政改革のように「改革」の言葉に 代表される流れを指している。改革を怠り、時代から取り残されれば、人心を失うことは、過去の歴史が証明している。人心を失うことは、これ即ち、衰退を意 味する。
 今回、敢えて群馬県合唱連盟総会の場で、小さな一石を投じさせていただいたが、その本質を理解していらっしゃらない方は数多いと思う。それは、前述のよ うに、私が総会会場で肌で感じたことからもわかる。戦後一貫して、合唱後進県の名を返上できず、関東でも最後尾に位置し、他県の後塵を拝してきてしまった のが、群馬県合唱の20世紀であった。今からでも遅くはないと思うのだ。21世紀の群馬の合唱について、理事長も仰るとおり、新しい方向を模索して行くべ きではないだろうか??それには、過去のフォーマットを捨て去り、面倒でも基礎部分から考え直さねばならない。一般企業だって、もうシャンシャン総会やっ てるところは、何かしら問題のある企業に成り下がってしまった。
 群馬県合唱連盟も、サロン的な雰囲気を楽しむのも結構だが、いい加減、ぬるま湯から出るべきだろう。そういう時期に来ているのではないだろうか。

 

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