2009年11月14日(土)通常練習

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演奏会本番まであと二週間。 残り練習も今回を含めあと2回を残すのみとなる。団員数がここに来て過去最大タイの25人に達し、この日の最終出席者は24人と準完全。

だが、ここで思わぬハプニングが。 上原先生の子供さんがインフル罹患とのことで、大事を取って急遽お休みということに。 もちろん、子供さんの為であるが、言うまでもなく、二義的には我々団員の事を慮ってのことだ。

ということは、練習計画の大幅変更が必要であり、 結果、ピアノ曲の練習は次回の最終練習に回すこととして、 この日にア・カペラ曲を大胆にも仕上げることとしたのだった。

■場所 群馬県生涯学習センター(音楽スタジオ)
■出席人数24名(T1:5 T2:6 B1:6 B2:7)出席率96%

■練習内容
錚々たるア・カペラ曲を一曲一曲精査してゆく。 もちろん、我々の実力上、技術的に拙い部分など、粗探しし出せばきりがない。 だが、特に技術的鍛錬が徐々にだが成果を発揮し始めているからこそ、 指揮者のムチも入ろうというものだ。

中曽根指揮者の合唱の作り方の傾向からして、 パート単位で技術的に乗り越えられないだろう事項には、敢えて指摘をしていない事が多い。

それよりも、レベルを引き上げ易いパートや要素から手を付け、 これに対する他のパートの動向を待ち、その反応を見ながら以下同様に斬り込んでゆく・・・、 そういう手法をとっていると言えると思う。

だから、特に小団の練習においては、 「指摘を何もされない」イコール「できている」と受け取るのは早計なのである。 中でも、押し迫った最近の練習で、今更「音取りの不十分さ」や「ピッチの狂い」の指摘など、 こういった卑近の事例には指揮者はいちいち言及せず、パートまたは個人の自律に期待する旨、 練習中発する言葉の端々に上せているはずだ。

そういう基本的な事項を指揮者が指摘すればするほど、パートや団員は凹んでしまい、 それが演奏機会の直前になれば直前になるほど、団員が指摘に反応し跳ね返す力を失って、 団全体のモチベーション自体が低下してゆく傾向が、前橋男声では強いので、 指揮者の方も、全体の雰囲気維持を優先して、意図的に指摘を忌避しているのだ。

まぁ、キツイ練習が未経験という免疫のない方には随分驚かれるだろう。 それをストレスとして受け取ってしまいがちな団員は少なくなく、 そういう時は、団としてパートとしてフォローが必要なのかも知れない。

それでも、注意されているパートが何も足を引っ張っているわけではない。 何度も指摘され、繰り返し歌わせられているパートこそ、曲の成否を握っているのであり、 萎縮などせず、もっと伸び伸びと自分を表現して然るべきなのだ。

逆説的だが、指揮者から、実力を認められた証しでもある・・とも言えるだろう。 そんな、もう少々で一皮むけそうな一曲が難関の「石家荘にて」。

「20周年記念ステージ」の中では、7曲ほどのア・カペラ曲を披露するが、 その要の四曲目として歌う一曲。 しかも、唯一のタダタケでもあり、指揮者の意気込みは団員一同十分に理解しているだろう。

冒頭のパートソロを奏でるBassが当然、槍玉の第一番。 続く次発のBaritoneもBassとの呼吸や音色が合わず、苦心している。

Bass系の三度の重なりが全体を急き立てると、加わったTenorが曲を牽引してゆく。 ここから、曲が高みへと突き進んでゆくが、小団の場合は、馬力がまだまだ足りず、 機関車が明らかに失速しているのが見て取れる。

そしてようやく、曲は頂点を形作るが、その勾配や絶対的高度は低いものに過ぎない。仮に、そこそこの高度の頂点をマークしても、走る車中から重い荷物を外に放り捨てて、 ようやく勝ち得たという、重厚感に乏しい出来に成り下がりがちである。

きっとこの時点で、その這々の体というか、疲労困憊さは、 更に針の穴を通すほどの集中力をもって臨まねばならない後半部から結びにかけて、 余裕をもって歌い通せるかも知れないという予感を、聴き手から根こそぎ奪い去ることだろう。

ミサのようなポリフォニックな曲の歌唱経験に乏しい小団メンバーにとって、 こういうフーガ的技巧には確かに弱く、しかも長い波動を持つこの曲に対して、 満を持する行動とか、耐えに耐えてブレーキを踏み続けるという我慢も利かないというのが現状である。

しかし、後半部を中心に、ここに来て技術的な萌芽が著しい。 ただし、頭から通しで歌った場合は確率が低いので、これが一気呵成に歌えれば良いのだが。 多かれ少なかれ、その手応えは、メンバー各自が時間内に感じているとおりだ。

一般に想像されるように、長いトンネルを抜け出て、燦々と降り注ぐ陽射しを浴びる喜びを味わう・・・、 そんな屈託のない無根拠な夢想に、練習の停滞期に我々は支配されがちであるが、 こういう閉塞感というものが明らかに除去され、スッキリと心に晴れ間が訪れるのは、 この曲を歌い終えて、ずっとずっと時間の経った頃、ある日突然の事なのだろうと、 そんな悟ったようなことを思い浮かべている今日この頃である。

■連絡事項
(指揮者より)
・次回は最終練習。
(事務局より)
・次回練習は11月21日(場所は前橋中央公民館に転ずるので間違えないように)

 

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